“新国立劇場秋のシーズン、『夢遊病の女』で開幕”
オペラ史上、旋律の美しさでは一、二といわれるイタリアの作曲家ベッリーニが、有名作『ノルマ』のひとつ前に作曲したオペラ『夢遊病の女』。わが国ではめったに上演されないオペラなので、体験するには絶好の機会だろう。夢遊病のため恋人から誤解され悩む村娘アミーナ。最後はハッピーエンドになるけれども、そこまでのストーリーはあれこれ起伏に富んでいる。だがとにかく、音楽が素晴らしい。
演出はバルバラ・リュックで、これはほぼ2年前にマドリードで初演されたプロダクションだが、評判はよかった。その時に指揮をしたマウリツィオ・ベニーニが今回来日し、東京フィルを指揮する。ヒロインのアミーナをクラウディア・ムスキオ、彼女を恋する青年エルヴィーノをアントニオ・シラグーザ、領主ロドルフォ伯爵を妻屋秀和、他の歌手陣だ。