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演劇鑑賞年300本の目利き

大島 幸久

演劇ジャーナリスト

M&Oplaysプロデュース『峠の我が家』

岩松了の作・演出の『峠の我が家』は新作舞台で、岩松作品の登場人物、人間関係の多くは光と影を含んでいるのが特徴で、面白い。今作の場合、どうやら謎。推理をしていくような観劇になるのだろうか。 題名を一見すると、何か古めかしく感じられる。「峠」を想像する時、当方などは剣豪・眠狂四郎が対決に向かう場面に思える、とは無理過ぎるか。 舞台は峠にある古い一軒家だという。人里離れ、世間から隔離されたような家。名前が峠。夏の間は観光客を受け入れる旅館だ。ここに家族3人が暮らしている。家の主人・佐伯稔、演じるのは岩松自身。その息子・正継は柄本時生。その妻・斗紀は二階堂ふみ(30)。斗紀は借金のカタとして嫁いできたというのは謎だ。この家にひとりの青年・安藤修二が兄嫁(池津祥子)と訪ねてくる。 修二を演じるのが仲野太賀(31)。岩松作品では準レギュラーと言えるだろう。2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」で主役・秀長が決まっているが、岩松は逸脱する男の色気を期待しているそうだ。共演は家を度々訪れる彫刻家・中田を豊原功補、その部下・富永が新名基浩。 さて、斗紀は峠を登るのか降りるのか。

24/10/16(水)

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