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政治からアイドルまで…切り口が独創的

中川 右介

作家、編集者

アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師

いま話題の「地面師」もので、脱税している不動産会社の社長を騙す話。Netflixの『地面師たち』ほどは、陰惨でも暴力的でもなく、コメディタッチなので、明るく軽快。 「超イケメンの詐欺師」という、岡田将生のためにあるような役を、岡田将生はこれ以外にはないという演技で作り上げている。対象的に、内野聖陽が演じるのは税務署職員という「平凡な一市民」で、これはこれで難役だが、こちらもいかにもいそうな人物として演じている。 2人を中心にした騙す側、騙される側、その周辺の人と、いくつもの視点でテンポよく地面師詐欺事件を描いていくのだが、こういう映画の常として、観客も作り手に騙されるので、ご用心。しかし、騙されていたと分かっても、爽快な気分になる。 サブタイトルの「公務員と7人の詐欺師」のほうがストーリーにはぴったりするのだが、これは、ひとつのネタバレになっている。これ以上は書かないほうがいいだろう。

24/11/9(土)

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