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広瀬 和生

「BURRN! 」編集長、落語評論家

白鳥ノ音噺 第二夜『船徳〜お初徳兵衛』

三遊亭白鳥の落語と和楽器の生演奏によるコラボ企画「白鳥ノ音噺」での高座の配信が決定。第二夜は2024年5月22日・としま区民センターで演じられた『船徳 お初徳兵衛』。若旦那の徳兵衛が勘当されて船頭になって失敗する『船徳』は、初代古今亭志ん生作の長編人情噺『お初徳兵衛』の発端を初代三遊亭圓遊が滑稽噺に変えたもの。白鳥の『船徳 お初徳兵衛』は、『船徳』の「徳兵衛が船頭になって失敗する」くだりを発端としながら、「売れっ子の芸者お初が徳兵衛の幼馴染み」という設定だけ『お初徳兵衛』を踏襲しつつ、完全に白鳥オリジナルの壮大なドラマが繰り広げられる。本来鳴り物は無い噺だが、「音噺」企画では箏奏者の木原朋子が物語の進行に合わせてアドリブで演奏を入れ、それが物語の感動を何倍にも膨らませた。美しい箏の調べに乗せた感動のエンディングは、まさに理想のコラボ。一期一会の名演だ。

24/12/28(土)

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