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ジャンル横断、センスのいいセレクト
立川 直樹
プロデューサー、ディレクター
奇麗な、悪
25/2/21(金)
テアトル新宿
筒井康隆の原作を吉田大八監督が長塚京三主演で撮った『敵』(これは最高によくできた映画だ。必見!! )を映画館に観に行った時に観た予告編にそそられ、すぐにチェックした『奇麗な、悪』はかなり不思議な魅力を持った映画だ。プレス資料には「一流のスタッフ、アーティストによって生まれた、かつてない実験的な自主映画。百聞は一見にしかず、としか表現のしようがない、本当に困った映画だ」と書かれているが、自分の内面の奥の奥を、誰もいない場所で、独白する女性を演じている瀧内公美の演技力と存在感は驚異的と言える。『RAMPO』以来30年ぶりに監督を務めた奥山和由のもとに集結した撮影監督の戸田義久、美術の部谷京子、『PERFECT DAYS』でもいい仕事をしていた音響効果の大塚智子、衣装のミハイル ギニス アオヤマといったスタッフもアートの領域で語れるレベルで腕を発揮している。
25/2/12(水)