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演劇鑑賞年300本の目利き

大島 幸久

演劇ジャーナリスト

ミュージカル『ボニー&クライド』

ミュージカル『ボニー&クライド』は傑作映画の舞台化だ。その映画とは邦題が『俺たちに明日はない』。アーサー・ペン監督によるアメリカン・シネマの先駆けとなった作品を覚えている世代も多いと思う。ならず者で銀行強盗や殺人を繰り返したクライド・バロウを好演したのがウォーレン・ベイティ。テキサスの田舎で場末のカフェでウエイトレスとして働いていたボニー・パーカーはフェイ・ダナウェイ。加えてクライドの兄・バック・バロウはジーン・ハックマンだった。面白かったねえ。 今作は2012年の日本初演だが、新演出の配役は柿澤勇人・矢崎広がクライド、桜井玲香・海乃美月がボニーというWキャストの布陣だ。 大恐慌に襲われた1930年代のアメリカ・テキサス。暗い閉塞感に満ちた時代、若者は愛と暴走に救いを求めるものだ。アンチ・ヒーローたちの“暴走する青春”ーー。行く末は知れるだろう。しかし、それでも一瞬の輝きに向かうボニーとクライド。脱獄、強盗、保安官の追跡。 共演は小西遼生、鶴見辰吾、霧矢大夢ら。上演台本と演出が瀬戸山美咲。エネルギッシュな舞台が期待できる。さて、衝撃的だった映画でのラスト・シーンは、どう描かれるのだろう?

25/3/12(水)

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