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クラシック公演の魅力をやさしく解説
田中 泰
音楽ジャーナリスト
新国立劇場オペラ『セビリアの理髪師』
25/5/25(日)~25/6/3(火)
新国立劇場 オペラパレス
日本が誇る“オペラの殿堂”新国立劇場の2024-25シーズンもいよいよ佳境。第8作目の上演は、ロッシーニの傑作オペラ『セビリアの理髪師』だ。 スペインの港町セビリアを舞台としたこの作品は、モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』の前日譚であることがポイントだ。『フィガロの結婚』においては、METライブビューイング第6作で上映されるだけに、オペラ史上屈指の才能であるロッシーニとモーツァルトが手掛けた一連の物語を相次いで体験する絶好のチャンス到来だ。 発表当時の『セビリアの理髪師』人気は凄まじく、ウィーンを席巻した人気ぶりを恐れたベートーヴェンが、「第九」の初演を別の街に変えようと思ったという逸話まで残る名作だ。宝石が散りばめられたような名曲の数々を、ぜひご堪能あれ。
25/5/14(水)