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クラシック業界ご意見番
東条 碩夫
音楽評論家
広上淳一指揮 仙台フィルハーモニー管弦楽団 東京公演
25/5/21(水)
サントリーホール 大ホール
“仙台フィルの東京公演、広上淳一が指揮” 仙台フィルハーモニー管弦楽団が東京を訪れる。ただし指揮は、常任指揮者・高関健ではなく、指揮者・太田弦でもなく、客演の名匠・広上淳一である。つい先頃は札幌交響楽団の東京公演で「怒涛のシベリウス」を聴かせた彼が、今度は仙台フィルの東京公演を指揮するというわけだ。期待充分である。 プログラムは、「皇帝と巨人」という雄大な組み合わせ━━ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」と、マーラーの交響曲第1番「巨人」。演奏会にも「王道か異端か」という、謎めいた、しかも挑戦的なタイトルが付けられているので、どんな演奏になるのか興味が湧くというものだ。古今のピアノ協奏曲の王者と呼ばれる風格満載の大曲「皇帝」では、小川典子がソリストとして活躍する。一方、「巨人」は、青年マーラーがその情熱をいっぱいにぶつけた、激烈な交響曲である。
25/5/13(火)