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Tak
美術ブロガー
青森の芸術家 棟方志功から奈良美智まで
25/4/26(土)~25/6/29(日)
市川市芳澤ガーデンギャラリー
青森にゆかりのあるアーティストの作品を紹介する『青森の芸術家 棟方志功から奈良美智まで』展が、千葉県市川市にある芳澤ガーデンギャラリーで開催されています。青森県立美術館全面協力のもと、版画から油彩、水彩、立体作品など昭和から令和に活躍した16名の芸術家たちのバラエティー豊かで個性的な作品約83点を紹介する展覧会です。 青森は「版画王国」と称されるほど才能豊かな多くの版画家を輩出しています。その先がけとして、青森市で図画教員を務めながら銅版や石版の研究に打ち込んだ画家・今純三をまず紹介しています。今純三のアトリエには棟方志功や関野準一郎をはじめとする若い芸術家たちが足繁く訪れていたそうです。中でも世界的に著名な木版画家・棟方志功による、横幅6メートルを超える大作《花矢の柵》は必見です。その圧倒的なスケールと力強い表現は、棟方の芸術の真髄を体感できる貴重な機会となっています。 版画以外で注目すべきは戦後の日本で活躍した前衛芸術家たちの作品です。初期ウルトラマンシリーズのヒーローや怪獣を手掛けたデザイナー・成田亨の原画作品や、絵本『11ぴきのねこ』で知られる馬場のぼるの立体作品など、同時代の芸術家が手掛けたキャラクターデザインも見どころです。そしてつい先日、アメリカの雑誌『タイム』の「世界で最も影響力のある100人」に、真田広之さん、ミュージシャンのYOSHIKIさんと共に選ばれた青森県弘前市出身の現代美術家・奈良美智の作品も展示されています。コレクション最大サイズのタブローや、作家の素顔を覗かせるような版画、ドローイング作品を通じて、奈良美智の多彩な表現世界を堪能できます。 市川市芳澤ガーデンギャラリーは、千葉県市川市真間に位置する美術館で、約1,000坪の敷地に広がる庭園「百樹園」を活かした閑静なギャラリーです。2004年9月の開館以来、年に1,2度企画展を開催。四季折々の自然と芸術作品を楽しむことができる隠れ家的アートスポットです。この機会に是非一度足を運んでみてください。 出品作家 今 純三(銅版画家) 棟方 志功(木版画家) 斎藤 義重(現代美術家) 橋本 花(洋画家) 阿部 合成(洋画家) 小野 忠弘(現代美術家) 小館 善四郎(洋画家) 関野 凖一郎(木版画家) 工藤 甲人(日本画家) 馬場 のぼる(絵本作家) 成田 亨(デザイナー) 佐野 ぬい(洋画家) 高木 志朗(木版画家) 工藤 哲巳(現代美術家) 寺山 修司(歌人・劇作家) 奈良 美智(現代美術家)
25/5/4(日)