現在、指揮活動が中心となり、一時はピアニスト活動から身を引いていた時期もあるプレトニョフによるこのリサイタルは、ピアノ・ファンへの最高のプレゼントだ。 ピアノ活動復活のきっかけとなったのが、日本のピアノメーカー「カワイ」が誇る最高峰モデル「シゲル・カワイ」との出会いであったことは有名な逸話だ。巨匠プレトニョフの心に再び火をつけたピアノの素晴らしさとはいったいどのようなものなのだろう。今回のリサイタルにおいて使用されるピアノも「シゲル・カワイ」であることは言うまでもない。 1978年に開催された「チャイコフスキー国際コンクール」ピアノ部門において、圧倒的な優勝を飾ったプレトニョフの今や如何に。すべての答えが今回のリサイタルにあり。

25/5/29(木)