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水先案内人のおすすめ

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内外問わず話題作・娯楽作を本音で紹介

笠井 信輔

フリーアナウンサー

ルノワール

またも天才子役の出現だ。鈴木唯12歳。 『PLAN 75』で日本の高齢社会の行く末を描いた早川千絵監督。こうした社会の歪みの源を、1980年代後半のバブル期に見出したのが本作だ。 出会い系の走りの伝言ダイヤル。子供の親殺し。拝金主義から生まれるパワハラ、モラハラ。そして不倫。そんな時代を多感な小学生(鈴木唯)の目を通して描くのだが、彼女は芝居をしているようでしていない、でもやはりしている。 子役は動きやセリフによって観客の心を動かすものだが、唯ちゃんは “黙って”観客の心に手を差し伸べてくるのだ。容姿は『サザエさん』のわかめちゃんのよう。だが、ひとりの大人の女性がそこに立っているような瞬間が何度もあった。先日カンヌ国際映画祭で高い評価を得たのは納得。

25/5/31(土)

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