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笠井 信輔
フリーアナウンサー
夏の砂の上
25/7/4(金)
TOHOシネマズ日比谷
ヒロイン・髙⽯あかりに目がいってしまう。 オダギリジョー主演で、プロデューサーも務めるが、いつもながら前に出過ぎないのがオダギリ流。 舞台は夏暑い長崎。妻(松たか子)と別居中の主人公(オダギリ)が、17歳の姪(髙⽯)と共同生活を送り、少しずつ希望を見出していく。 登場した瞬間から死んだ魚のような目をしている髙⽯。ざらついた心を繊細に演じていてそれが魅力。アクション女優として力をつけてきただけに勝負をかけた新境地といえる。 皆、人生なかなかうまくいかないが、それを長崎の風景と坂道が優しく包み込む。「こうした日本映画らしい映画が最近ないので、どうしても創りたかったんです」。オダギリプロデューサーの気持ち、しっかりと受け取った。
25/6/4(水)