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水先案内人のおすすめ

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アジア、中東、欧州の話題作・問題作を

夏目 深雪

著述・編集業

ラブ・イン・ザ・ビッグシティ

韓国の女性監督イ・オニの最新作。韓国の女性監督も才能がある監督がどんどん輩出されているが、女性問題に関する映画や重いテーマのものが多い印象があった。1976年生まれ、デビューは2003年のイ・オニは中堅といってもよく、女性の才能が集結した韓流ドラマのキラキラした世界と、重厚なアート映画の中間という、ありそうでなかった作風に魅せられた。 フランスに留学していた自由闊達で「空気が読めない女」ジェヒと、美形のゲイだが母親にすらカミングアウトできず鬱屈とするフンスが「唯一無二」の親友になるという話。韓国は日本より女性差別もLGBT差別もひどいということだが、この映画の煌めきがそんな現実を変えそうな、そんなパワーにクラクラした。 本作はパク・サンヨンによる小説『大都会の愛し方』の中の一章「ジェヒ」を映画化したもの。『猟奇的な彼女』のヒロイン以来のキレキャラであるジェヒの造形も感涙だし、そのジェヒの結婚式で「韓国イケメン」の集大成のようなフンスが歌い踊るシーンには、ただただやられた。生きづらい日々を生きている人々に全力でおススメ。

25/6/7(土)

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