評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!
現代の名人芸を追い続けて
山本 益博
料理評論家、落語評論家、プロデューサー
第42回『COREDO落語会』豚次任侠伝連続噺
25/6/22(日)
日本橋三井ホール
年4回開催の落語会だから10年ほどまえから始まったホール落語会で、今回初めて「オール新作落語」の高座である。今まで、レギュラーのひとり柳家喬太郎が、番組に古典落語が並ぶ中、ひとり自作の創作落語を高座にかけて、そのたびに喝采を浴びてきた。 今回は三遊亭白鳥作の長編『任侠流れの豚次伝』を三人の落語家が一話ずつ高座でリレーでつないでゆく趣向。 第一話「豚次誕生秩父でブー」を柳家三三が披露する。第二話「上野掛け取り動物園」を作者・三遊亭白鳥が受け持つ。仲入りのあと、第三話「流山の決闘」を柳家喬太郎が演ずる。そして、トリの第四話「雨のベルサイユ」をふたたび白鳥が高座にでて締めくくる。 『COREDO落語会』初登場の白鳥師匠に伺うと、かつて寄席ではやったことがありますが、大きな会場では初めてです、とのこと。 ストーリーの題材の面白さ、展開の奇抜さなど、白鳥の天才的な才能がちりばめられた『任侠流れの豚次伝』、それを喬太郎、三三という達者なストーリーテラーがどう噺を運んでゆくのか、いまから楽しみでしかたがないという新作ファンが大勢いる。
25/6/6(金)