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水先案内人のおすすめ

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ジャンル横断、センスのいいセレクト

立川 直樹

プロデューサー、ディレクター

メガロポリス

凄い! その凄さはもう言葉では形容できない。2024年の第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部分で初披露されるやいなや、世界中にその衝撃が走り、話題騒動となったのも当然。今年で87歳になった巨匠フランシス・フォード・コッポラが1億2千万ドル(約186億円)という巨額の制作費と映画人生を賭けて完成させた『メガロポリス』は21世紀、富裕層と貧困層の格差が激しいアメリカ共和国の大都市ニューローマを舞台に古代ローマと現代のアメリカを重ね合わせた空前絶後の物語を壮麗な映像美で綴った一大叙事詩だ。主人公カエサルを演じるアダム・ドライバー以下豪華なキャスト、スタッフがそろっているが、「アメリカは共和制ローマの再来であることは誰も知っている。ニューヨークに行けば、ローマ時代の建物で埋めつくされていることに気づくだろう。私の意図は、古代ローマを模倣した現代のニューヨークを舞台にしたローマ叙事詩を書くことだった」というコッポラの言葉が映画史に残る傑作の立ち位置を示している。原題は『メガロポリス』のあとに「A FABLE(寓話)」という言葉がつけられている。

25/6/12(木)

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