これが長編デビュー作となるジョシュ・マーゴリン監督、そのおばあさん（しかもテルマさん）が実際に体験した詐欺事件を基にしたコメディです。 日本でも大問題になっているオレオレ詐欺なので、すごく身近に感じられますし、泣き寝入りが当たり前となったこの詐欺手法に対してガッツたっぷり、ユーモラスに描いています。家族は心配だけど、思ったよりも元気なおばあさん……というか、おばさま？　観ているとこっちまで元気になるほどのパワフルさです。 詐欺の犯人を捕まえるために、彼女はすごく頭を使うけど、それが全部かわいいんですよね。巻き込まれたベンはたまったもんじゃないんですが、やっぱり日頃からいろいろ知り合いがいるからこそ成せることだと感じさせてくれますよ。 ちなみにテルマを演じたジューンさんは、私がこの春出演していたブロードウェイミュージカル『ウェイトレス』のオリジナルキャストのひとりでもあるんです。2019年公演でジョー役（舞台となるダイナーのオーナー）を務めていました。そのせいか、妙な縁を感じています。

25/6/22(日)