日本で最初のアメコミヒーローは、スーパーマンであろう。数々のバージョンが製作され、最新作が本作。監督は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで評価の高いジェームズ・ガン。スーパーマン役はデイビッド・コレンスウェット。かつてのクリストファー・リーヴやヘンリー・カビルの面影があり適役である。敵役は天才にして大富豪のレックス・ルーサー（イーロン・マスクっぽい）。ニコラス・ホルトがノリノリで演じている。それでも本作の魅力は、ジェームズ・ガン監督の鮮やかな語り口である。今さら細かいところをやり直さないで省略している設定など上手い。また、監督ならではのユーモアシーンがふんだんに盛り込まれ、笑いと荒唐無稽なアクションの融合が斬新である。昨今のアメコミヒーローは深刻になりがちなのだが、本作は漫画的で好感が持てる。ジョン・ウィリアムズのテーマ曲も流れて胸熱だ！ 懐かしくも新しいスーパーマンの誕生である。

25/7/11(金)