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大人目線のクラシック通

樋口 裕一

作家

新国立劇場オペラ『ナターシャ』

新国立劇場における、大野和士芸術監督による日本人作曲家委嘱作品シリーズ第3弾です。2018年に上演された『松風』で日本の現代オペラの質の高さを示してくれた細川俊夫が作曲。独特の題材を用いた小説で世界的に評価され、ノーベル賞に最も近い日本人作家ともいわれる多和田葉子が台本を仕上げました。 世界的に注目される二人の日本人が生み出したオペラですが、故郷を追われてさまよう移民ナターシャの人生と世界観が多和田独特の多言語によって描かれることになりそうです。日本の枠を大きく飛び越えたオペラと言えるでしょう。 指揮は大野和士、演出はクリスティアン・レート。ナターシャを歌うのはイルゼ・エーレンス。そして、現在、注目を集めている山下裕賀も準主役で参加しています。

25/8/2(土)

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