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アニメも含め時代を象徴する映画を紹介

堀 晃和

ライター(元産経新聞)、編集者

ファンタスティック4:ファースト・ステップ

超人的な能力のヒーローが活躍する映画は、ありえない世界に入り込んだ感覚にどっぷり浸れる。日常から切り離され、日々のストレス解消には最適だ。 ヒーロー映画を数多く送り出してきたマーベル・スタジオの最新作が『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』だ。1961年にコミックの『ファンタスティック・フォー』として誕生。未知の宇宙線を浴びた宇宙飛行士4人が異なる特殊な力を得てヒーローチームを結成し、「敵」と対峙する設定は爆発的な人気を呼び、実写化が待ち望まれていた。 物語に起伏を与えるのが、4人の能力だ。ミスター・ファンタスティックことリードは天才科学者で身体がゴムのように伸びる。リードの妻のスーは身体を透明化でき、相手を跳ね返すエネルギーシールドを作り出す。スーの弟のジョニーは全身を炎で包み、高速で飛行。リードの親友のベンは、岩石のような身体で怪力を発揮する。つまり、各人が万能の力を持つのではなく、補完しながら戦いに挑む。“家族”のイメージが強く伝わってくるのは、そんなチームワークが根底にあるからだろう。 本作の敵は惑星をも破壊する宇宙神ギャラクタス。映画館の大画面でその圧倒的な存在を体感してほしい。

25/7/26(土)

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