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ジャンル横断、センスのいいセレクト
立川 直樹
プロデューサー、ディレクター
FOG OF WAR 見えざる真実
25/8/15(金)
シネマカリテ
スパイ映画には2種類あると思った。アクション・シーンをたっぷり盛り込んだスピード感あふれる“動”的なものと、心理戦が繰り広げられる“静”的なもの。日本、ドイツなどの枢軸国と、アメリカ、イギリスなどの連合国が死力を尽くして戦っていた1944年に、CIAの前身とされる活動機関OSS(戦略情報局)で働く工作員の女性を婚約者に持つひとりの米軍兵士がアメリカの片田舎で、世界大戦の鍵を握る極秘任務に挑む物語を映画化した『FOG OF WAR 見えざる真実』はかつてない視点で描かれた静かな緊張感に貫かれたスパイ・ドラマだ。脚本家ルーク・ラングスデールによる情報戦の徹底した調査をもとに、リアリティのある物語を生んだのは本作が長編2作目となるマイケル・デイ監督。ジェイク・アベル、ブリアナ・ヒルデブランド、ジョン・キューザック、ミラ・ソルヴィノ等の演技も申し分ない。
25/8/18(月)