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アニメも含め時代を象徴する映画を紹介
堀 晃和
ライター(元産経新聞)、編集者
映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ
25/8/8(金)
TOHOシネマズ日比谷
アニメ映画のシリーズは当たると、長い。毎年のように新作を楽しみに待つ子供らファンに向けて途切れることなく公開されていく。国民的アニメ『ドラえもん』シリーズは2025年公開が44作目。『クレヨンしんちゃん』シリーズの人気も根強く、最新は32作目を数える。 『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』の魅力は、何と言っても理屈を超えた面白さ。“日本一おさわがせな5歳児”の「しんちゃん」こと「しんのすけ」が見せるパワフルで何とも言えないユニークな仕草が笑いのツボをこれでもかと押してくる。子供は大うけ、大人もナンセンスなシーンの連続に思わず笑みがこぼれるだろう。 舞台は海外だ。しんちゃん一家が暮らす春日部と“インド ハガシミール州ムンバイ”が姉妹都市となり、記念のダンス大会で優勝したしんちゃんら園児5人の「カスカベ防衛隊」は初めてインドへ。隊員の1人、ボーちゃんが不思議な紙の影響で邪悪な力を持つ“暴君(ボーくん)”になり……。 物語の展開が早いので、“考えるな、感じろ”の姿勢で映画館のシートにゆったりと座って観てほしい。笑って、笑って、笑った先に何があるのか。しんちゃんワールドにたっぷりと浸れる快作だ。
25/8/10(日)