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上野 紀子
演劇ライター
Bunkamura Production 2025 『アリババ』『愛の乞食』
25/8/31(日)~25/10/19(日)
世田谷パブリックシアター、J:COM北九州芸術劇場 大ホール、森ノ宮ピロティホール、東海市芸術劇場 大ホール
金守珍さんの脚色・演出による唐十郎ワールドが、再びBunkamura公演として登場します。6月にも劇団新宿梁山泊による同二作品のテント公演がありましたが、今回は台詞を関西弁に変える驚きの挑戦へ。金さんによる“大胆かつ愛ある誤読”が、マニアのみならず「アングラってどんなもの?」と気になる人、初めて演劇に触れる人など、誰もを心躍る摩訶不思議な世界へ引き込んでくれるでしょう。 風間杜夫さん(東京&福岡公演の『アリババ』のみ出演)、伊東蒼さんや伊原剛志さん(おふたりとも『愛の乞食』のみ出演)のほか、壮一帆さん、彦摩呂さん、福田転球さん、温水洋一さん、そして金さんとアンサンブルの強烈個性の面々が大集結。その先頭に立つのは、テント公演から連続出演となる安田章大さんです。10年以上前に唐十郎の劇世界に出会って瞬時に心酔し、戯曲や関連書物を読み漁ったというご自身なりの“誤読”の成果を、今度は劇場で、生来の関西弁で全身全霊で魅せてくれるはず。筆者注目は、公演中に二十歳の誕生日を迎える伊東さんですね。瑞々しさはもちろん、内に秘めたる炎が噴出しそうな痛快な予感がします。
25/8/30(土)