実は私、これまでウィーン楽友協会を訪れたことがなかったのですが、今年の5月、ついにその響きを初体験してまいりました。その公演がまさにこのジャニーヌ・ヤンセン＆デニス・コジュヒンによるデュオ・リサイタルでした。 歴史ある伝説のホールの特別な響きとはどんなものだろう…そんな期待に満ち溢れた私の耳に届いた、ヤンセンさんのヴァイオリンの最初の一音。体験したことのない驚くほどあたたかい感触に、思わず身震いしてしまいました。どんなにエモーショナルな表現でも耳にやわらかい感触が残されて、いつまでも包まれていたくなる…。以来（ちょっと例えがずれぎみではありますが）初めて世に出たヒヨコが最初に見たものを親と思うかのごとく、私のヤンセンさまサウンド信奉は続いており、今度の来日公演も心待ちにしているところです。 プログラムは、ドイツ・ロマン派の天才たちによるヴァイオリン・ソナタを集めたもの。コジュヒンさんとの息の合いまくった掛け合いにも注目です。 11月12日　浜離宮朝日ホール 11月13日　東京オペラシティ コンサートホール

25/11/10(月)