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笠井 信輔

フリーアナウンサー

架空の犬と嘘をつく猫

どこまでも優しさに満ちた作品だった。 その優しさの全てを体現しているのが主人公の山吹を演じる高杉真宙その人である。弟の事故をきっかけに、母は心が病んでしまい、家族はバラバラ、しかしその母の精神をつなぎとめるために、彼はあることを実行する。そんな家族の30年を描いた作品だ。 山吹は自分自身がどうありたいかと言うよりは、相手がどう思うかと言うことを優先して生きていく。そのためには嘘だって構わない。しかし姉は弟に言う「人に優しくして“自分はなんて優しいんだろう”と満足しているだけ」。このセリフが心に刺さった。家族に同じことを言われたことがあるから……。でも、私は山吹が大好きだ。

26/1/9(金)

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