水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

内外問わず話題作・娯楽作を本音で紹介

笠井 信輔

フリーアナウンサー

木挽町のあだ討ち

堪能した。木挽町(こびきちょう)ってどこ? と思うかも知れないが、江戸時代、歌舞伎座の辺りの地名だ。 歌舞伎の芝居小屋の隣で起きた仇討ち事件。ここを訪れた侍(柄本祐)が調べを進めると、この仇討ちの心揺さぶられる真相が明らかになる。 かの『国宝』は歌舞伎の板の“上”の物語だが。本作は歌舞伎の板の“下”の物語。 下の人間が大舞台の上に立つとき、舞台の脚本家(渡辺謙)など裏方衆は、主役のために全力を尽くすのだ。 驚愕の真相が明らかになった時、冒頭の仇討ちが全く違ったものに見えてくる。その楽しさと感動は映画ならではのもの。“芝居”キーワードに関わるすべての人間が人生をかける。 『国宝』好きな人にもおススメ。

26/1/30(金)

アプリで読む