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ドキュメンタリー評論のエキスパート
村山 匡一郎
映画評論家
ポーランド暗黒SF《文明の終焉4部作》
26/2/21(土)~26/3/27(金)
シアター・イメージフォーラム、 Cinema KOBE2、 第七藝術劇場、 出町座、 横浜シネマリン、 ナゴヤキネマ・ノイ
世界に知られていない優れた映画は数多い。ポーランドのピョトル・シュルキン監督が1970年代末から80年代にかけて発表したSF4部作もそうした実例だ。クローン人間の苦悩と迷いを問いかける『ゴーレム』、火星人襲来による人類の不安を描く『宇宙戦争 次の世紀』、核戦争後に生き残った最後の人類の行く末を語る『オビ・オバ 文明の終わり』、地球外の惑星の驚くべき世界を描く『ガガ 英雄たちに栄光あれ』の並外れた面白さ。社会主義体制崩壊直前のポーランドの社会状況を象徴的に風刺したともとれる4部作だが、ヴォイチェフ・イェジー・ハス『砂時計』のようなシュールな語り口による世紀末的なディストピアの世界には驚かされる。今日の混沌とした世界においてこそ見られるべき映画である。
26/2/24(火)