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ジャンル横断、センスのいいセレクト
立川 直樹
プロデューサー、ディレクター
死の天使 ヨーゼフ・メンゲレ
26/2/27(金)
シネマート新宿
ナチス・ドイツのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の中心地となったアウシュヴィッツ強制収容所の解放から81年が経った。今までにもたくさんのアウシュヴィッツの悲劇を描いた映画が作られてきたが、そこで戦慄の実験を繰り返し“ナチス最大の悪”と呼ばれた男の生涯を追った『死の天使 ヨーゼフ・メンゲレ』はその中でもかなり上位にランクされる傑作だと思う。メンゲレの南米での潜伏生活に焦点を当て、息子との対話、モサドによる追跡を交錯させながらアウシュヴィッツでの”過去”はカラーで、”現在”はモノクロ映像で、ナチズムに支配された男の狂気を冷徹に浮かび上がらせたのは、『LETO-レト-』 や『チャイコフスキーの妻』などで高い評価を得てきたロシア生まれの鬼才キリル・セレブレンニコフ。ストーリー展開と俳優陣の演技、映像、音楽が完璧に融合している傑作だ。
26/2/23(月)