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日本映画の新たな才能にフォーカス

イソガイマサト

フリーライター

人はなぜラブレターを書くのか

2000年3月8日の地下鉄脱線事故で亡くなった享年17歳の青年に、24年後、ひとりの女性からラブレターが届いて……。それが実話と知って「えっ、実話? なぜ24年後に故人の彼に?」と首を傾げた人は少なくないと思うが、その謎に『月』(23)、『本心』(24)などの石井裕也監督が、青年をめぐる真実のドラマと、そこからインスピレーションを得て自身で紡いだフィクションを交錯させながら迫っているのが興味深い。   17歳と現在のヒロイン・ナズナに當真あみと綾瀬はるかを起用し、初恋のときめきと、大切な記憶を手紙にしたためた彼女の想いを繊細に描写。〝そうだったかもしれない〟数々のエピソードで彼女の心象を検証していくアプローチにも目をみはる。中でも過去と現在の双方に設けられたファミレスのシーンは秀逸で、ナズナの気持ちに自然に寄り添うことに。気がつけば、彼女が手紙を書いた真意を探り、亡くなった青年が今も多くの人々の心の中で生き続けている事実に想いを馳せていた。

26/4/10(金)

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