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鋭い視点でアートの見方を指南

村田 真

美術ジャーナリスト

モネ没後100年 クロード・モネ —風景への問いかけ

今年はモネの没後100年。これを記念して世界中で「モネ展」が企画されているはず。となると作品の取り合いでどこもショボくなるだろうと思ったら、なんと同展こそ、オルセー美術館の全面的な協力の下に開かれる大々的な没後100年記念行事の幕開けを飾るものなのだ。 あるわあるわ、雪の白のニュアンスを描き分けた《かささぎ》、パリ万博の祝祭で三色旗がはためく《パリ、モントルグイユ街、1878年6月30日の祝日》、近代化する都市に目を向けた《サン・ラザール駅》など、比較的初期の作品が充実している。と思ったら、円熟期の定点観測的な「ルーアン大聖堂」シリーズや、最晩年の朦朧とした「睡蓮」シリーズもガッツリあって、最後まで目が離せない。モネだけでなく、最初期に影響を受けたコローやブーダンらによる風景画(モネ作品と区別がつかない!)や、ルノワールが描いた若きモネの肖像画が出品されていたり、北斎や広重の浮世絵と比較できたり、至れり尽くせりなのだった。

26/4/23(木)

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