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笠井 信輔

フリーアナウンサー

箱の中の羊

是枝裕和監督がSFに挑む。その結果は「ザッツ是枝ワールド」であり、集大成的傑作であった。 ある夫婦(綾瀬はるか&大悟!)が、死んだ息子そっくりのヒューマノイドを家に迎える。そこで一体何が起きるのか。 監督が原案・脚本も手掛けた完全オリジナルストーリー。死んだ長男が帰ってきたことに喜びと癒しを感じる母。一方、父は抵抗感がぬぐえない。しかし、次第にのめり込む大吾の芝居がいい。彼に泣かされた。 この映画には、『鉄腕アトム』『ブレードランナー』、そしてスティーヴン・スピルバーグの『A.I.』。その精神が全て詰まっている。人間たちと共に、ロボットたちの“想い”が深く描かれていて、だからこそ感動するのだ。 考えてみれば、『誰も知らない』『万引き家族』と監督は疑似家族にこだわってきた。大悟は『そして父になる』。未来世界は疑似家族がより現実的になるのだろう。果たしてこれは、ハッピーエンドなのか? 是枝監督は確実に未来を見通している。必見。

26/5/12(火)

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