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ドキュメンタリー評論のエキスパート

村山 匡一郎

映画評論家

わたしの聖なるインド

30年ほど前にマニラトナム監督による『ボンベイ』という映画があった。ヒンドゥー教徒とムスリムの対立を背景に異教徒結婚と1992年末のボンベイ暴動を描いたものだが、インドでは両者の葛藤は根深い。そんなインドでヒンドゥー至上主義を掲げるモディ政権は、2019年に市民権改正法(CAA)を制定したが、この明からさまにムスリムの排除を意図した法律にイスラム教徒が反発。ニューデリーのイスラム教徒居住区ではムスリムの女性たちが大規模な抗議活動を始める。 そんな彼女たちの闘いの日々を追ったドキュメンタリーだが、ムスリムの家庭で育った監督自身が、ムスリムであること、女性であること、インド人であることをモノローグで自問しつつ、社会と個人を巧みに重ねて描き出して刺激的だ。

26/5/30(土)

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