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クラシック業界ご意見番

東条 碩夫

音楽評論家

新国立劇場オペラ『エレクトラ』

“物凄いストーリーと音楽のオペラ『エレクトラ』が新国立劇場で” 後期ロマン派の大作曲家リヒャルト・シュトラウスの初期の名作『エレクトラ』は、その有名な前作『サロメ』をしのぐ凄まじいオペラである。紀元前のトロイ戦争の時代に舞台を取り、父王アガメムノンを暗殺されたギリシャの王女エレクトラが、凶事に手を貸した母親とその情人とに対する憎悪の念に燃え、弟オレストの手を借りてついに復讐を果たす━━という壮絶な物語。これを彩る音楽もまた激烈で劇的で、壮年時代のR・シュトラウスがいかに猛烈な作風の持主だったかに驚かされるだろう。 今回はヨハネス・エラートによる新演出で、同劇場オペラ部門芸術監督の大野和士がみずから東京フィルハーモニー交響楽団を指揮する。題名役エレクトラを歌い演じるのはエストニア出身の期待のソプラノ、アイレ・アッソーニ。その母親クリテムネストラを藤村実穂子が歌い演じ、娘と憎悪の応酬を繰り広げるのも見もの、聴きものであろう。恐ろしい内容だが、音楽が最高に素晴らしい。

26/6/23(火)

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