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笠井 信輔
フリーアナウンサー
黒牢城
26/6/19(金)
TOHOシネマズ日本橋
黒沢監督は黒澤監督を目指していたのか! 黒沢清監督は初時代劇にして本格的な時代劇の高みに挑んだ結果、黒澤明監督が作り上げてきた時代劇の質感といったものを、見事に映像化している。 それは、過去蓄積されてきた経験を最大限活かした美術であり、構図・カメラワークだ。それに加えて腕の立つ役者たちの確かな芝居が作品を魅力的にしている。 織田信長に反旗を翻した荒木村重(本木雅弘)の“有岡城の戦い”を描くが、本筋は城内で不可解な事件が連発するミステリーだ。 その解決のヒントを与えるのは牢獄に幽閉されている黒田官兵衛(菅田将暉=まるで『羊たちの沈黙』のレクター博士)。一方、主役の元木雅弘の貫禄に満ちた存在感がたまらない。三船敏郎を彷彿とさせ、癖のある城主を魅力たっぷりに演じている。ここでも“清”の“明”への接近を感じるのだ。
26/6/3(水)