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現代作曲家の立場で分かりやすく紹介
三枝 成彰
現代作曲家
新国立劇場オペラ『エレクトラ』
26/6/29(月)~26/7/12(日)
新国立劇場 オペラパレス
リヒャルト・シュトラウスは19世紀から20世紀にかけて活躍した、近代ドイツを代表する作曲家。早くから音楽に卓抜した才能を示した彼の作品は、あらゆるジャンルにわたっており、そのどれもが傑作揃いです。リヒャルト・シュトラウスといえば、時代を追ってさまざまにスタイルを変えたことでも知られています。その振り幅の広さは作曲家としての彼のひとつの特徴であるともいえますし、近代から現代へと変化し続ける音楽界の潮流に翻弄された人であったともいえます。『サロメ』や『エレクトラ』のような先鋭的で衝撃的な作品を書いたかと思うと、ストラヴィンスキーやシェーンベルクのような新しい時代の作曲家たちの出現に「自分はあそこまで到達することはできない。とてもかなわない」と考えたのか、一転して前時代的な作風に回帰していきます。第二次世界大戦中、ナチス・ドイツに接近したこともあり、戦後、彼は戦犯として大いなるバッシングを受けることになりますが、無罪の判決が下ってからの晩年は静かなものであったようです。 先述したオペラ『エレクトラ』(1908年)は、シュトラウスの先鋭的な部分を代表する作品であり、ギリシャ悲劇をもとにしています。今回、東京・初台の新国立劇場 オペラパレスで6月29日(月)から7月2日(木)、5日(日)、8日(水)、12日(日)まで、新制作のプロダクションで上演されます。指揮は大野和士さん。演出はヨーロッパの主要なオペラハウスで活躍してこられたヨハネス・エラートさんで、新国立劇場初登場だそうです。出演はアイレ・アッソーニさん(エレクトラ)、藤村実穂子さん(クリテムネストラ)、ヘドヴィグ・ハウゲルドさん(クリソテミス)、工藤和真さん(エギスト)ほか。合唱指揮は冨平恭平さん、合唱は新国立劇場合唱団、管弦楽は東京フィルハーモニー管弦楽団。 父を追いやった母と母の情夫に復讐を誓うエレクトラの物語を、いまどのように語るのか。稀代の才能を持つリヒャルト・シュトラウスの音楽がどのように響くのか、注目です。
26/6/20(土)