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伊藤 さとり

映画パーソナリティ(評論・心理カウンセラー)

BOSS/ボス

TUBEの「ガラスのメモリーズ」が韓国語挿入歌として流れるところからどんなジャンルなのだと疑問が浮かんだ。しかしれっきとした韓国ノワール。なのに韓国極道の世界でチングのような仲間と次のボスを競うかと思いきや、手下から信頼のないひとり以外はやる気ゼロという一風変わった味付けがされた作品だ。しかも美味しい料理も登場するし、極道以外で夢を追う大変さという成長物語にもなっている、見やすいエンタテインメントとなっている。 とにかくコミカルなキャラクターたちで画面が賑わっており、緩急あるシーンの連続で面白くて仕方がない。アクションも本格的、任侠と警察の世界を滑稽に描いているので軽快な会話が終始、展開されている。きっと俳優陣も楽しい現場だったろうと思ったら、エンドロールにはNGシーンが組み込まれており、やっぱり楽しそうだった。 恐妻家で先輩、後輩、仲間想いの主人公スンテと社交ダンスに夢中なガンピョというキャラクター設定が魅力的でたまらない。ちなみに彼らのそもそものボスには『工作 黒金星と呼ばれた男』『しあわせな選択』など韓国映画界でもお馴染みのイ・ソンミンをキャスティングした時点で、熱い絆で結ばれたギャングだと思えるのでハナマル映画だった。

26/10/20(火)

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