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日本映画の新たな才能にフォーカス

イソガイマサト

フリーライター

あいが、そいで、こい

若き映像作家のインディーズムービーは近年ますます面白くなってきていて、技術的にも確かなものが多い。そのことを印象づけたのが昨年大ヒットした『カメラを止めるな!』だが、“カメ止め”に続く、新人監督とワークショップで選ばれた俳優たちによるENBUゼミナール「CINEMA PROJECT」の第8弾作品として製作された柴田啓佑監督の本作も、見逃したらもったいない、とても愛おしい青春ムービーだ。 21世紀最初の夏、海辺の田舎の町で繰り広げられる高校生たちの二度と戻ることのできない青春と友情、恋の時間が、和歌山の美しい自然を背景に躍動する若手俳優たちのみずみずしい芝居によって焼きつけられている。現在と過去を往来しながら観る者を引き込む語り口、水中撮影も駆使した鮮やかな映像、適材適所のキャラクター造形も絶妙。台湾人と日本人のハーフ・王佳鈴(ワン・ジーリャン)を演じた小川あんの片言の日本語もかわいくて、前知識なしで観た筆者はエンドクレジットが出るまで彼女を本当の台湾人だと思っていた。

19/6/17(月)

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