冒頭の20万vs15万の大合戦シーンから、いきなり心をもっていかれた。ただスケールが大きいだけでなく、アクションとしてもドラマとしても際立っていてド迫力だから、もうたまらない。 舞台は七世紀。唐を大帝国に拡げた太宗皇帝の侵攻にさらされた高句麗(今の北朝鮮)。国土を守るためわずかな兵力で立て籠る安市城の防衛戦が描かれる。 とにかくひとりひとりのキャラクターが敵も味方も勇ましくたくましく、殺陣もいい、芝居もいい、演出もいい。ひたすら血湧き肉躍る歴史活劇へと誘われていく。こんな時代劇を観たかった――思わず、そう吠えたくなった。 日本の時代劇は韓国に大きく遅れをとっている。つくづく、そう思い知らされた。

19/7/4(木)