ゾロ目のこの日、秋に真打昇進のまだ二つ目小痴楽さんの独演会がなんと銀座の博品館。宵越しの銭は持たねえ江戸っ子気質、いまどき珍しく芸人の匂いを漂わせる粋さ加減。稽古や修行ではどうにもならない生まれながらの色気と愛嬌身につけて、動物的な反射神経はかつての立川談志を彷彿とさせます。それもそのはず、お父様も「チー坊」と仲間から親しまれた気っ風のいい落語家さんでした。直接落語を習うことはなかったらしいから、これは血だな。 コンプライアンスを危ぶまれながらも文化放送レギュラー番組も無事に終え、次なるステップへ進むきっかけになる会です。趣味読書というだけあって、シブラクで観た、ヤクザを主人公にした新作落語も楽しい作品でした。これから落語界の大きな柱になる直前を見届けましょう。

19/7/13(土)