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名画座女子の極私的旧作邦画セレクト

のむみち

名画座かんぺ発行人

若尾文子映画祭

『最高殊勲夫人』(3/13、15、25、26、30) 角川シネマ有楽町 特集「若尾文子映画祭」(2/28〜4/2) で上映。 平凡なサラリーマン家庭の野々宮家は、長女(丹阿弥谷津子)と次女(近藤美恵子)がそれぞれ三原商事の社長(船越英二)とその弟専務(北原義郎)と結婚していて、長女は三女(若尾文子)も三原家の三男(川口浩)と結婚させようと目論むが……。増村保造による源氏鶏太の同名小説の映画化作品です。若尾文子と川口浩が周りから結婚をそそのかされてそれに反発……って、これ『東京おにぎり娘』も同じ構図でしたね。そちらが若干ビターな結末なのに対してこちらはどこまでもハッピーエンド☆  作品全体を包むコミカルな雰囲気も最高で、それを支えているのが、長女役の丹阿弥谷津子です! 亭主を尻に敷き、会社の人事にまでしゃしゃり出る、厚かましいけどそれでいてなんかキュートという絶妙な社長夫人キャラを超好演。三姉妹の父親が宮口精二で、長女も次女も三原家に嫁いだことを内心苦々しく思う複雑な役を好演。ラストの大団円での姿にホロリとさせられます。尻に敷かれっぱなしの船越英二(これまた上手い)がラスト近くでぶっ放すキラー台詞にも注目(今だと、DVだ!とツッコまれそうですが……)!

20/3/11(水)

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