太陽みたいな人になりたい、と彼はよく口にする。周囲を明るく照らし、人の気持ちを元気にさせる。それが太陽だとしたら、もうすでに前田公輝は太陽みたいな人だと思う。
笑うと三日月になる目も、喋り出したら止まらないところも、いつも周りを気遣い、感謝を惜しまず、その場を盛り上げてくれるところも、太陽そのもの。だから、前田公輝の周りには人が集まる。みんなが前田公輝を好きになる。
30代を迎え、与えられるチャンスもどんどん大きくなってきた。前田公輝の放つ光も、より広範囲へと広がりはじめている。きっと近い将来、前田公輝という太陽がもっとたくさんの人を温かい気持ちにさせてくれるはず。
その前に、今の前田公輝を心ゆくまで見つめてみたい。
── まずは最近のお仕事のことから聞かせてください。現在、『天才てれびくんhello,』のドラマパートに出演中です。
『天才てれびくん』に育ててもらった僕としては、こうして凱旋させてもらえることが純粋にうれしいです。役柄的にもみんなの兄貴のようになってほしいと言われたので、カメラがまわっていないときもちょっとそれを意識しつつ、いい先輩として現場でいれたらなという気持ちでやらせてもらっています。
てれび戦士のみんなは本名で出ていて、みやぞんさんもみやぞんさんなんですけど、僕だけ桜川春一郎という役で。そこがいつもの現場の感じとはちょっと違って面白いですね。あと、春好きの僕としては、役名に桜とか春とか入っているのも、ちょっとうれしいです。
── 演じ方というのも、他の作品とはちょっと違っていたりするんでしょうか。
いつもよりわかりやすさを意識はしていますね。てれび戦士のみんなはナチュラルにお芝居をしていいと思うんですけど、僕はサポート役なので、普通のお芝居と同じ感じでやっていたら、ちょっと違和感が出るなと思って。身振り手振りをあえて大きくしたり。自分の中でちょっとスイッチを変えている感覚はあります。
── かつててれび戦士だった身として、現役のてれび戦士を見ていていかがですか。
時々、いきなり走り出すのでびっくりします(笑)。現場が終わって、ロケバスに向かうときとか、20mくらい先にあるロケバスに向かって急に誰かがダッシュするんですよ。そしたら、他の誰かが「ずるいぞ、お前!」って感じで追いかけて。もうみんなランですよ、ラン(笑)。
それを見ながら、自分はそこまで元気だったかなと。こんなに青春してたかなあって、ちょっと懐かしくなりました。一緒にいると、そんなふうに忘れていた心を思い出させてくれる瞬間が何度もあって。そういう純粋な気持ちって子ども番組をやる上では欠かせないものだと思うので、いつも現場でみんなから童心をもらっています。
── そして来年度のカレンダーも発売が決定しました。
今回、髪型が金髪ロングで撮れたんですよ。今まで金髪にしたことはあったんですけど、これだけ長いのはなかったので、こうして形に残せるものがつくれてよかったです。
── このカレンダーがファンのみなさんにとってどんなものになったらいいですか?
最近美容に目覚めてきて、自分なりに最高の自分を更新できている感じがするので、アップデートした前田公輝をぜひ楽しんでほしいのと。太陽のような人になりたいといつも言っている通り、このカレンダーがみなさんのパワースポットとなって、一緒に楽しい人生を送れたらいいなと思います。髪も発光しているんで(笑)。
『ちむどんどん』の準備で仕事のありがたみを実感しています。
── あとは、何と言っても来年春から始まるNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』が楽しみです。
実はこの後、衣装合わせなんですけど、朝ドラの衣装合わせは他のドラマの3倍人がいるという話を聞きまして。これから一緒にお仕事をする人に悪い印象を与えたくないなと思って。きちんとした人に見えるように、ここまではサンダルで来たんですけど、履き替える用のローファーも持ってきました(笑)。
── 気遣いですね(笑)。なんでもすでに役づくりも始めているとか。
僕の演じる砂川智が豆腐屋の息子なので、職人さんのところで豆腐づくりの練習をさせてもらいました。本当は半年くらいしないと、その作業をさせてもらえないらしいんですけど、この仕事のありがたみというか、一気に体験させてもらって。
難しいのが、同じ作業をミスなくやり続けなくちゃいけないんですよ。特に豆腐ってもろいから、もし袋詰めの段階で豆腐が崩れてしまったら、今までの工程が全部台無しになる。ルーティン化された作業を、ある意味、機械のように正確に繰り返していく難しさというのは、俳優業にないものでした。
── 職人さんの話を聞いて、何かヒントになったものはありますか?
「豆腐はどこの食卓にもあって、どの地域の冷蔵庫にも入っている。決して主役にはならないけど、日々の食を支えているのが豆腐なんだ」とおっしゃっていて。職人さんはそれに気づいたときにやりがいを感じたという話をされていたんですね。それは僕も確かになと思うところがあって。その言葉を心に刻んで、智を演じたいと思います。
彼女ができたら、写真フォルダは彼女の写真でいっぱいになると思います。
── では、ちょっと恋バナも聞かせてください。おうちデートをするなら何がしたいですか?
え~、期間によりますよね。どれくらい付き合ったかにもよりません?
── じゃあ初めて好きな人が遊びに来たら?
初めて? それはもうすこぶるイチャイチャしたい! すこぶる! 隙あらばイチャイチャしたいです。
── 具体的には?
ずっと手つないでいると思いますし。お互いめっちゃ好きでヒートアップしている状態だったら、すこぶるイチャイチャします!
── わりとひっつきたがりなんですか?
さすがにあっちが「ちょっと…」って感じになったら、それはちょっとだよねって引き下がりますけど。好きな気持ちに限界が基本ないので、NOと言われない限りはイチャイチャしたいです!
── 相手がお料理つくっているところを後ろからギュッとしたり?
やりたいですね! それと、ずっと見てます。料理つくっているところを写真撮ったり、動画まわしたり。
── デレが強い人なんですね。
デレが強いですし、その場に彼女がいなくても自慢しちゃいます。「俺の彼女ってこうで〜」っていう話とか全然しちゃう。よくノロケ話って酒の肴にならないって言うじゃないですか。でも行き過ぎると肴になると思うんですよ。だから、酒の肴になるくらい敢えてノロケまくります。
── スマホの写真フォルダとか彼女の写真でいっぱいになるタイプですか?
そうですね。だから、別れた瞬間がしんどいですよね…。女性って別れた後、写真は消すって言うじゃないですか。だから、僕もそうじゃないといけないのかなと思って消しますけど、辛いですね…。
昔は好きだって言えなかった。今は絶対に自分から告白します
── では、そんな前田さんの失恋バナシを聞かせてください。
学生のときは、自分からは好きにならないぞっていう変なプライドがあって。絶対に俺から告白したくなかったんですよ。たとえ自分から好きになっても告白はしないみたいな。今だったら相手から告白されそうになったら、それを止めてでも自分から言わせてって言うくらい逆の考えになってるんですけど、若い頃はそれができなくて。
ある時期、好きな女の子がいて。お互いわかっていたんですよ、これは両想いだって。でも、僕は自分から言い出すことができなかったから、そのまま離れ離れになっちゃって。なんでちゃんと自分から言わなかったんだろうって後で後悔しましたね。当時はそれが男らしいと思っていたんですけど、今考えればそっちの方が全然男らしくないですよね。たぶん逃げたかったんだと思います。何も責任を負いたくなかった。
── じゃあ、今の前田さんなら告白は絶対に自分から?
します! 唯一しないとしたら、相手に彼氏がいるとき。彼氏がいたら、その時点で異性として見られなくなるんですよね。逆に彼氏がいる子が近づいてきたら、「あ、彼氏がいるのに連絡してくるんだ…」って急激に冷めます。
── 付き合ったら、相手からなんて呼ばれたいですか?
なんでもいいですけど、僕が結構相手の名前をどんどん変換しちゃうんですよね。最初は「○○ちゃん」だったのがいつの間にか「○○とん」になって、そこからさらに名前の部分が外れて「とん」だけになったり(笑)。
PART2は近日中に公開! サインポラのプレゼントもあるのでお楽しみに!
撮影/鬼澤礼門、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/岩出奈緒、スタイリング/千葉良、衣装協力/シャツ 26,400円、パンツ 25,080円(ともにREMI RELIEF/ユナイト ナイン 03-5464-9976)、その他スタイリスト私物