音楽専門誌『ぴあMUSIC COMPLEX』連動企画

「第2章が始まる!」(尾崎)INIの“覚醒前夜祭”をレポート

PMC編集部

第48回

後列左から西 洸人、池﨑理人、佐野雄大、許 豊凡、木村柾哉、田島将吾 / 前列左から松田 迅、後藤威尊、尾崎匠海、髙塚大夢、藤牧京介 (C)LAPONE ENTERTAINMENT

12月14日、グローバルボーイズグループ・INI待望の1ST ALBUM『Awakening』がリリースされる。覚醒を意味するタイトル“Awakening”にちなみ、リリース前日である本日、”覚醒 前夜祭”と銘打ち、INI公式Twitter、Instagram、TikTok、YouTubeチャンネルにて生配信を行った。同時に4つのプラットフォームを使った配信は、INI初の試みだ。

20時、舞台袖からはメンバーの賑やかな声が聞こえてくる。定刻をわずかに過ぎたころ、司会のミキが登場、「Awakening!」「INI!」と勢いよく盛り上げる。INIの歩みや輝かしい記録を振り返りつつ、隙あらばPC作業を進めようとするメディア陣をいじるなど、会場の雰囲気を温めた。

そして、いよいよ“ミキの弟分”INIのメンバーが登場。青地に白字で描かれた、大きなアルバムロゴをバックに横一列に並ぶ。まずは、一言ずつ挨拶を。下手に立つリーダー・木村柾哉は半身になり、メンバー一人一人の様子を優しい表情で覗き込む。松田迅がミキの司会進行に感謝を述べると、ミキからは「待ってた!」と喜びの声。そこから、メンバーが順にミキをいじり、ミキからもツッコミが飛ぶなど、和気あいあいとしたムードで前夜祭はスタート。

撮影:藤井拓

前後2列に分かれて着席し、まずは作品概要やコンセプトなど、アルバムに関するトークを。西洸人がリード曲「SPECTRA」の作詞に参加したことについて「強気な感じで書きました」と言うと、ミキからは「西くん、強気やもん。食レポも雑やし」と、思わぬ方向へ飛び火。

MVの裏話として佐野雄大が明かしたのは、尾崎匠海とバイクに乗るシーンの裏側。ともに、これまでバイクに乗ったことがなく「どうしようどうしようと思った」「でも、なんかいけたなって(笑)」と言い合ったことを明かしつつ、二人がどう演じたのか、その場で実演することに。しかし本編ではばっさりカットされたのだと、しっかりオチをつけた。

佐野雄大(撮影:藤井拓)

高難易度の収録曲「Dramatic」について、「ぶち上がってます」と後藤威尊。松田と後藤が踊ってみる流れから、ミキにパフォーマンスを伝授する場面も。上手後方に座っていた田島将吾と木村はその様子をにこにこと見守り、藤牧京介とも何か言葉を交わしながら、自身らも身体を揺らす。

後藤威尊(撮影:藤井拓)

後藤からマイクを預かった尾崎は、亜生のマイクも預かろうかとこそっと声をかける気配りを。尾崎は両手に持ったマイクをマラカスのように振りながら盛り上げ、許豊凡はうんうんと頷きながら、うれしそうな表情で3人のダンスを見つめる。

許豊凡(撮影:藤井拓)

再び収録曲の話に。収録曲「Runaway」の作詞に関わった田島は、「叫びたいけれど どこに行っても結局 叫べなかった」というフレーズで「行き詰まった感を表現できた」と、同箇所をお気に入りポイントとして挙げた。また、木村が「Let Me Fly〜その未来へ〜(INI Ver.)」について話し始めると、髙塚大夢は振り返って木村の表情を見つめ、にこにことした表情を浮かべる。

田島将吾(撮影:藤井拓)

次は、アルバムタイトルにちなみ「俺、これが覚醒したなぁ〜」というエピソードを明かすコーナーに。木村は、後藤のダンスのキレを挙げ、これには池﨑理人も深く同意。後藤いわく、ダンスや見せ方が得意なメンバーから見て盗んでいるのだという。

松田は、自身の覚醒した点について「顔です」と、19歳になりたてだったデビュー当時からの成長ぶりを振り返る。まったりとしたトーンで自身のビジュアルを褒めちぎる松田に、池﨑、西ら周囲のメンバーから思わず笑顔がこぼれる。

松田迅(撮影:藤井拓)

ツアーについて、髙塚は「INIの一つの集大成。INIとMINI(INIのファンネーム)の愛みたいな」と表現。再び「#INI_Awakening前夜祭」のツイートに答えるコーナーでは、楽曲の裏話をはじめ、ここでしか聞けない、MINIだからこそ気付くポイントの答え合わせなどおおいに盛り上がり、生配信ならではのMINIとのリアルタイムの交流を楽しんだ。

最後には、来年の抱負を。「今回のツアーでは会えないMINIのみなさんにも、たくさん会える年にしたい」と、木村のうれしい言葉で締めくくった。

木村柾哉(撮影:藤井拓)

生配信後には、メディア向けの取材会が行われた。一旦、準備のため退場するINIは、ミキの方を何度も振り返り、メディアにも丁寧に挨拶をしながら舞台袖へ。最後尾の佐野は、何度も振り返りながら、去り際ぎりぎりまで笑顔で会釈を繰り返す。

フォトセッションに再び登場したINI。ぎゅっと集まっての撮影をお願いされると、前列中央の髙塚を中心にぎゅっと集合。慣れた様子と、方々から髙塚の肩に伸びる手がなんともかわいいシーンだった。

3分も待たずして始まった取材会には、先頭で登場した田島が「お久しぶりでーす」とジョークを言いながら登場。いたずらっぽい笑顔を浮かべると、メンバーもそれに続く。

最初の質問は、メンバーおすすめの曲について。松田が「BAD BOYZ」を挙げ、「サビの振りを含めてテンションが上がる曲。ラストサビの(西)洸人くんのシャウトがぶち上がる」と語ると、続いて指名された西は「シャウトの西です」と挨拶し、笑いを誘う。そんな西が挙げたのは「作詞をしたので外せない」と「SPECTRA」。「(池﨑)理人やたじ(田島)、(後藤)威尊のパフォーマンスを後ろから見てると、かましてくれてるー!って」、自身のパートを表現するメンバーの姿を、うれしく見つめているのだと言う。また同曲で見せる藤牧のパフォーマンスにも「マッキー!」とうれしくなるのだとはしゃいだ。

西洸人(撮影:藤井拓)

佐野は「Dramatic」、許は「Do What You Like」を挙げ「ドライブやお出かけのシーンで聞いてもらえらたらうれしい」と添えた。「Let Me Fly〜その未来へ〜(INI Ver.)」を挙げた木村は、オーディションでの60人のパフォーマンスを振り返り「初めて一つのものを作り上げた原点」だと語った。

続いての質問は「Awakening」だったタイミングについて。田島はまさに今、ツアーの準備中で「みんなで汗をかいて練習しているとき」を挙げた。藤牧にとっての覚醒は、9月3日に出演した「WANIMA PRESENTS 1CHANCE FESTIVAL 2022」なのだと言う。「心の底から楽しい体験をさせていただいた」と、噛み締めるように振り返った。

藤牧京介(撮影:藤井拓)

尾崎は「個人的ですが、ドラマに初挑戦させていただいたこと」を挙げ、「もっともっと頑張りたいと思った。いいポイントだった」とし、髙塚はある番組での4番勝負にて、無茶振りをさらに超えていくメンバーの姿を見た時に「INIすげー!と思った」と、メンバーの「覚醒」を笑って振り返った。

尾崎匠海(撮影:藤井拓)
髙塚大夢(撮影:藤井拓)

そして後藤は「ステージに立っている全ての瞬間」。ステージ上でメンバーを見ていると、「みんなが覚醒して、一個ギアが上がっている。みんなステージが好きなんだなぁと思う」と、自身らを誇るように述べた。

また池﨑は、1stシングルを制作していたときがまさに「Awakening」だったという。「けっこうしんどかった」と正直に振り返り、「結成してからデビューシングルをリリースするまでに、アーティストとして成長できた」と印象に残っているそうだ。

また、年末にちなんで「今年の漢字」を聞かれたメンバー。トップバッターの松田は「初」。「KCON 2022 LA」やドラマ出演、国宝級イケメンランキング入りなど「初めてのありがたい体験」がいっぱいあったと、なぜか低めの声で渋く話す松田に、西や木村が「なんでかっこつけてるの?(笑)」とツッコミを。

池﨑は「虎(寅)」。「そりゃそうだろって感じですよね(笑)」と笑いながら、「SPECTRA」にもかけたのだと笑った。続く後藤は「始」。「この1年間、すごくいいスタートを切れたのかな」とし、佐野は「満」。「退屈だなと思う日が1日もなく、幸せで満たされていた」と、何よりの言葉。

池﨑理人(撮影:藤井拓)

高塚は「一」。「INIとして、社会人として1年目。それに、1stアルバムの1、11人の1、INIの1(Iが1に見えることから)。1に恵まれていた」と、新たなスタートを切った1年を振り返った。

最後に来年の豊富を。田島は「SPECTRA」の歌詞を口ずさんでみせ、「ニューバッドボーイズになって、いろんなものをぶち壊していけるINIになりたい」と、朗らかな口調の中に強い意思をのぞかせる。続く藤牧も同曲の歌詞になぞらえ「1年目、みなさんのおかげでいいスタートが切れたので、もっともっと加速していきたい」とさらなる活躍を誓った。

木村は「新たな楽曲に挑戦していきたい」、尾崎は「より結果を出していきたい。これから第2章が始まるので、改めて気を引き締めて頑張りたい」と、新たなINIへの期待を感じさせる言葉を。最後に西が「年明けの武道館公演が、一つの節目だと思っている」と言うと、メンバーも頷く。「いいこともあったし、悔しいこともあった」と明かしつつ、「たじ(田島)の言った通り、ぶち壊してまた一から新しいものを作っていきたい。スタッフさんも巻き込み型のINIで、みんなで盛り上げたい」と、最近強く感じるのだという思いを明かし、「いいチームになっていきたい」と締めくくった。

(C)LAPONE ENTERTAINMENT

取材・文/新亜希子 

▼1ST ALBUM 『Awakening』 “覚醒前夜祭”生配信

【日時】12月13日(火) 生配信 20:00〜20:40
【場所】非公開
【出演】INI(池﨑理人、尾崎匠海、木村柾哉、後藤威尊、佐野雄大、許豊凡、髙塚大夢、田島将吾、西洸人、藤牧京介、松田迅)MC:ミキ

▼INI「SPECTRA」Official MV

アルバムコンセプトの「新たな自分を自覚した瞬間、輝く」を基に凍り付いた空間をも溶かし、強烈なエネルギーを放ちながら覚醒するINI。本作の撮影は韓国で行われ、炎や雪の演出・これまでのシングル楽曲MVで登場したアイテムも登場。まさにデビューから1年間の集大成のようなMVに。
メンバーの西洸人が作詞に参加。MV公開4日で1400万回再生超え。12月12日(月)現在2000万回再生を超えた

▼INI「Dramatic」Performance Video

「Dramatic」のPVは、韓国にて撮影され、ダンスに合わせた躍動感あふれるカメラワークでパフォーマンスを切り取った。この楽曲の振り付けは数多くのK-POPアーティストの振付を担当してきたReiNaが担当。INIが楽曲で日本人振付師を起用するのは今回の「Dramatic」が初めて。

▼INI「We Are」Official MV

「We Are」は、2ND SINGLE『I』のWタイトル曲でポジティブでエネルギッシュな楽曲に仕上がっております。今年3月27日にINI Official YouTubeで公開されたMVは本日1000万回再生を超えた。

<CD info.>
INI『Awakening』

12.14 release
(CD+DVD※初回限定盤A)¥3,850、(CD+DVD※初回限定盤B)¥3,850、(CD+SHEET STICKER※通常盤)¥3,300/LAPONE ENTERTAINMENT

<LIVE info.>
「2022 INI 1ST ARENA LIVE TOUR [BREAK THE CODE]」

12.17 愛知・AICHI SKY EXPO ホールA(13:00〜)
12.17 愛知・AICHI SKY EXPO ホールA(18:30〜)
12.18 愛知・AICHI SKY EXPO ホールA(13:00〜)
12.20 大阪・大阪城ホール(18:30〜)
12.21 大阪・大阪城ホール(18:30〜)
12.24 東京・有明アリーナ(13:00〜)
12.24 東京・有明アリーナ(18:30〜)
12.25 東京・有明アリーナ(13:00〜)
12.27 福岡・マリンメッセ福岡A館(18:30〜)
12.28 福岡・マリンメッセ福岡A館(18:30〜)
2023.1.7 東京・日本武道館(18:00〜)
1.8 東京・日本武道館(12:00〜)
1.8 東京・日本武道館(17:30〜)

(C)LAPONE ENTERTAINMENT