今年9月9日にデビュー1周年を迎えた8人組アイドルグループCUTIE STREETが初の全国ツアー「CUTIE STREET 1st ANNIVERSARY JAPAN TOUR 2025 『CAN’T STOP CUTIE』」を開催。8月27日の埼玉・和光市民文化センター サンアゼリア大ホールを皮切りに全12会場15公演を巡り、ツアーファイナルとなる神奈川・ぴあアリーナMM公演では10月12・13日の2日間でおよそ18,000人を動員。ツアー総動員数はおよそ4万8,000人と、CUTIE STREET史上最大規模のツアーとなった。今回はそのツアー最終日、10月13日の模様をレポートする。
会場のきゅーてすと(ファンの名称)たちが大声でメンバーの名前を叫ぶと、スクリーンに映し出された「KAWAII METER」がマックスに振り切れてカワイイチャージ完了。メインステージの上に作られた半円形のステージにメンバーが登場すると、まずはTikTok総再生回数70億回(アソビミュージック調べ)を誇る大人気曲「かわいいだけじゃだめですか?」でスタートした。1曲目からメンバーの歌声に負けないくらい、客席からの大きなコールが鳴り響く。今年8月にリリースしたばかりの「きゅーすとのうた」(きゅーすとはCUTIE STREETの愛称)ではメンバーの個性と魅力爆発の歌と振り付け、セリフで自己紹介。続く「ラブトレ」は恋に突き進む乙女心を列車にたとえ、振り付けも列車をイメージして全員が縦一列に並んだり、斜めになったり、くるくる変わるフォーメーションが観ていて飽きない。最後のウェーブまで元気いっぱいのステージを見せた。
この日初めてのMCでは、満員のぴあアリーナMMの会場を目の前にして感慨深げなメンバーたち。さらに、この日がツアーファイナルということもあり、あらためてツアーを振り返ってみると、「各地でおいしい食べ物を全員で食べたのが幸せで、またやりたい」と佐野愛花が言うと、梅田みゆは「人狼ゲームが流行った!」とエピソードを語った。真鍋凪咲はみなとみらいエリアに掲出された広告について言及すると(19日まで掲出予定。)、川本笑瑠が「(みなとみらい駅広告”推しROAD”について)ちょう長かったね!」とニコニコしていた。
続いて、かわいいだけじゃないCUTIE STREETの魅力にスポットが当てられたステージに。「チョットヒトサジ」では恋に翻弄される乙女心をスタイリッシュな歌謡曲風のメロディに乗せて歌い上げ、「解」では板倉可奈のロボットダンスをはじめ、メンバーそれぞれのパフォーマンスがフィーチャーされ、最後まで鋭い視線を見せ続けた。続く「daylight」はギターが奏でるさわやかなサウンドに合わせて川本笑瑠の叙情的な歌い出しではじまり、夏の空を思わせる瑞々しさと駆け出したくなるような衝動を感じさせる疾走感のあるメロディが印象的。最後にメンバー全員が客席に背中を見せる立ち姿まで、ドラマティックなステージを見せてくれた。
趣向を凝らしたVCRもユニーク。再び「KAWAII METER」の数値を上げるため、「第一回カワイイ会議」を開くメンバーたち。何をすればメーターが上がるかアイデアを出していく中で、桜庭遥花が出した「足つぼ」が採用され、見るからに激痛が予想される足つぼマットの上でパラパラを踊るメンバーたち。口々に「痛い!」と叫びながらも全員完走し、「KAWAII METER」が上昇。続いて行われたのは「三輪車ドーナッツ食い競争」。子ども用三輪車を巧みに操り、トップを独走する古澤里紗、一方の桜庭遥花はほとんど動けず「不可能です!」とコケてしまう。TAKE2では再び古澤が激走し首位をキープするも全員が無事完走。最後には会場のきゅーてすとともに「かわいいだけじゃだめですか?」「いいよー!」のコール&レスポンス、さらにメンバーコールのおかげで「KAWAII METER」は満タンになるのだった。
こうして再びステージに登場したCUTIE STREETのメンバーたちは、VCRでも見せた新衣装で登場。オーガンジーの生地にスパンコールをふんだんに縫い付けたミニドレスに背中の大きなリボンが印象的な衣装に着替え、「ちきゅーめいくあっぷ計画」で元気よく登場。センターステージまで駆けていく。シャボン玉が会場を悠々と漂う中でパフォーマンスした「かわいいさがしてくれますか?」、パラパラを踊ったり、「だるまさんがころんだ」がはじまったりで大忙しの「キューにストップできません!」、全員が円陣を組んではじまる「ハルフレーク」まで、明るくかわいく元気のいいパフォーマンスに会場の盛り上がりは最高潮に。そんな中、川本が「何度別の人生を考えてみても、私たち8人はきゅーすとである人生がいいなと思います」と思いを吐露してはじまった「多元幸福論」はこのツアーで初めて披露したCUTIE STREET珠玉のバラード。幸せと生まれ変わりをテーマにした歌詞をしっとりと清らかに歌い上げると、板倉は「この曲を歌うたびに、きゅーすとに出会えてよかったなと思えて、この曲が大好きで大切です」としみじみ語った。
初披露となった新曲「ぷりきゅきゅ」やメンバーも会場も一体となってタオルをブン回した「モアベリサマー」、花道を駆けてセンターステージで飛んで跳ねてステップしてと踊り続けた「ハッピー世界!」、そして佐野のアカペラではじまった「ハロハロミライ」では古澤が感極まって泣き出す一幕も。金色の紙吹雪が舞う中、最後には全員が円になって手を掴み合い、CUTIE STREETの1周年を感動的に締めくくった。
鳴り止まないアンコールに応えて、新衣装のスカートにレースでアレンジしたツアーTシャツをまとったメンバーたちが再びステージに登場。ファンに向けて、気持ちのこもった手紙を読んでくれた。「ツアーが発表されたときは不安な気持ちもありました。でもツアーがはじまると楽しくて、ツアーを重ねるごとに幸せを感じました」と真摯に語った板倉。「みなさんが過ごす日々に、きゅーすとがちょっとでも素敵な時間を増やせていたらいいな」と笑顔を見せた。古澤は「みんなはよく(私たちに)会うと元気になると言ってくれるけど、逆です。今もペンライトを振ってくださったり、がんばれって、かわいいって思ってくれたりすることが私の幸せです」ときっぱり。「たくさんのアイドルがいる中できゅーすとを見つけてくれて、大切な人生の中であなたと出会えていることが奇跡だなって思います。最高すぎるメンバー7人と叶えたい夢がたくさんあります。その夢が叶うまで、どこにも行かないでください!」と再び涙を見せた。
佐野は「自分たちが表現したものに反応してくれたり、無条件に愛をくれたり、みんながいてくれるから自分を信じて前に進めます」とファンへの感謝を表現。そして「この7人とは出会うべくして出会ったんだなって毎日思ってます。おばあちゃんになるまで一緒にいたいねって話で盛り上がれるくらい大好きです。この8人でいる時は何にも負けないくらい無敵モードなので、この先も登っていけると思います。みんなのことも幸せにしたいです」と涙ながらに語った。増田彩乃は「きゅーすと初のツアーを12都市15公演やらせていただけて、どの公演もずっと楽しくて、たくさんのみなさまにきゅーすとを愛してくださってるんだなと思って本当に幸せです」と弾ける笑顔を見せた。「無事2周年目を迎えさせていただけて、きゅーてすとがそばにいてくれることも本当に幸せで、みなさんの想いが毎日のパワーになっています。これからもこうして出会えたみなさまを幸せにできるように、精一杯歌って踊り続けます」と笑顔で高らかに宣言した。
梅田は「一周年でこんなに大きな会場でライブができること、こんなに素敵な景色を見させていただけたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。ここまで連れてきてくれてありがとう。そしてアイドルになるために上京するか悩んでいたとき、当時高校生だった私の背中を押してくれた両親もぴあアリーナに連れてこれました」と誇らしげ。そして、すごいスピードで大きくなっていくきゅーすとについていくのに必死だという気持ちを明かしながらも、「でも私には最強の7人がいます。辛いことも苦しいこともたくさん乗り越えられたこの8人で、もっと大きな目標に向かってこれからもがんばります」と未来を語ってみせた。真鍋は「まだ夢の中にいる気がしますが、みんなと最高の時間を共有できてとってもうれしいです」とにっこり。そして「いつも私はきゅーすとがあなたの居場所であればといいと伝えています。私たちにとってきゅーてすとはみなさんが思っている以上に大事で、それだけは絶対に忘れないでください。デビューしてもう1年、でもまだ1年。きゅーすとらしく一歩ずつ進んでいくので、ぜひ一緒に歩み続けてくれたらうれしいです」とファンに語りかけた。
桜庭は「私が今日ここに立てているのは大好きなメンバー、スタッフさん、家族や友だち、そして何よりいつも応援してくれるきゅーてすとのみんながいるからです。目標の場所に立って思い返してみたら本当にたくさんの方に支えられているなと感じました」と瞳をうるうるさせた。「不安なときも、ステージからピンクを見つけるとすごくうれしくて、心強くて、いつもうれしいです。ペンライトを振ってくれたり、きゅーすとのグッズを身につけてくれたり、すべてが私の糧になっています。みんなにとっても生きる糧だったり、幸せを感じる存在でありたいです」と客席に語りかけた。川本は「今日でツアーが終わってしまうのはとてもさみしいですが、1周年でこんな景色が観られるのは本当に幸せだなと思います」としみじみ。「デビューしてから1年で毎日が夢みたいで奇跡みたいなことばっかりで、私はネガティブなのでこの幸せはいつまで続くのかなとか不安になることもあるんですけど、きゅーすとはまだまだここからです。永遠なんてないかもしれないけど、この幸せが永遠に続くように私はもっともっとがんばりたいし、2年目もみんなで一緒に大きな目標や夢を叶えていきたいです」と笑顔を見せた。
アンコールでは新曲「Shooting Star」の初披露にはじまり、「かわいいさがしてくれますか?」ではメンバーがステージを降りてファンと近い距離でパフォーマンス。最後の「かわいいだけじゃだめですか?」まで、会場のきゅーてすとも一体となってツアーファイナルを盛り上げた。そしてこの日は2月にFCツアー「きゅーてすとのつどい」の開催も発表され大盛り上がり。今年は国内最大の音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN 2025」で4部門にノミネートされ、7月に発売した2ndシングル「キューにストップできません! / ちきゅーめいくあっぷ計画」は発売初週ハーフミリオンを達成するなど怒涛の勢いで、1周年の区切りとなるツアー「CUTIE STREET 1st ANNIVERSARY JAPAN TOUR 2025 『CAN’T STOP CUTIE』」を終えたきゅーすと。2年目のこれからがますます楽しみになった。
Text:尹秀姫 Photo:ヨシモリユウナ、石井亜希、木下マリ
CUTIE STREET 1st ANNIVERSARY JAPAN TOUR 2025「CAN’T STOP CUTIE」 -TOUR FINAL-
10月12・13日神奈川・ぴあアリーナMM
SETLIST
01. かわいいだけじゃだめですか?
02. ひたむきシンデレラ!
03. きゅーすとのうた
04. ラブトレ
05. チョットヒトサジ
06. 解
07. daylight
08. ちきゅーめいくあっぷ計画
09. かわいいさがしてくれますか?
10. キューにストップできません!
11. ハルフレーク
12. 多元幸福論
13. ぷりきゅきゅ ※新曲初披露
14. モアベリサマー
15. ハッピー世界!
16. ハロハロミライ
ENCORE
17. Shooting Star ※新曲初披露(10/14 配信シングル)
18. かわいいさがしてくれますか?
19. かわいいだけじゃだめですか?
LIVE info.
「CUTIE STREET OFFICIAL FANCLUB TOUR 2026 WINTER -きゅーてすとのつどい-」
2月4日(水)大阪・Zepp Osaka Bayside
2月5日(木)大阪・Zepp Osaka Bayside
2月9日(月)東京・Zepp Haneda
2月10日(火)東京・Zepp Haneda
2月13日(金)福岡・Zepp Fukuoka
2月18日(水)愛知・Zepp Nagoya
2月22日(日)宮城・SENDAI GIGS
2月23日(月祝)宮城・SENDAI GIGS
2月27日(金)北海道・Zepp Sapporo