【動画インタビュー】気になる!あの映画の“ウラ話” by.映画パーソナリティ 伊藤さとり
Vol.2『破戒』“差別される側”を演じた間宮祥太朗、作品への思いを語る
第2回

間宮祥太朗、伊藤さとり
映画パーソナリティの伊藤さとりのYouTube番組「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」。
新作映画の紹介や、完成イベントの模様を交えながら、仲良しの映画人とゆる~い雰囲気の中でトークを繰り広げます。
他ではなかなか聞き出せない、俳優・監督たちの本音とは? 映画人たちの貴重な素顔をたっぷりとご堪能ください。
島崎藤村・不朽の名作が、間宮祥太朗主演で60年ぶりに映画化!

1948年に⽊下恵介監督、1962年に市川崑監督と、名だたる巨匠が映画化してきた島崎藤村・不朽の名作『破戒』が60年ぶりに映画化。
『発熱天使』の前田和男が監督を務め、被差別部落出身という出自を隠し小学校の教壇に立つ教師・瀬川丑松の身分違いの恋と、故郷を離れてもつきまとう、自らの出自に葛藤する姿を描く。
主人公・瀬川丑松を演じるのは、映画『東京リベンジャーズ』やテレビドラマ『魔法のリノベ』(フジテレビ系列)など、話題枠へ続々と出演中の間宮祥太朗。⾃らの出⾃に苦悩しつつも、最後にはある決断をする難役に挑戦し、気迫のこもった演技で観る者を惹きつける。

共演には、丑松に恋⼼を寄せつつも、なかなか思いを告げられない慎ましい⼥性・志保役で『砕け散るところを見せてあげる』の⽯井杏奈、悩める丑松を⽀える同僚教師で親友の銀之助役を、『映画 賭ケグルイ』シリーズやドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系)など出演作が相次ぐ⽮本悠⾺が務める。
さらに、眞島秀和、⾼橋和也、⽵中直⼈、⽥博太郎、⽥中要次、⽯橋蓮司、⼤東駿介、⼩林綾⼦ら名優たちが顔をそろえている。
【インタビュー】難役に挑んだ間宮祥太朗「世界はひとつだけど、ひとつじゃない」

── 『破戒』は今の時代に描くべき作品だったんだと、観ていてどんどん涙が出てきました。“差別”だったり、人間の“固定概念”や“思い込み”というものが、知らずに人を傷つけていることもあるんだと気づかされました。
原作も100年以上前のもので(過去に)映画化も2回されている。そういう作品を“今”映画化する制作陣の意図を、今回、原作・脚本を読んですごく感じたというか、納得がいったので、ぜひお願いしますと(オファーを)受けさせていただきました。
── 瀬川(丑松)というキャラクターを演じてみて、何か発見はありましたか?
より再認識したことでいうと、「客観的」「俯瞰して見る」って(普段の会話などで)よく言いますけど、“客観”って自分の大きな100%の主観の部分の、一番“客観”に近しい部分で物事を見る、という程度のことでしかなくて、本当の“客観”って無理だと思うんです。
“客観”といっても大きな“主観”の中にあって、その“主観”は、こうやって同じことをしていても、みんなそれぞれ違う。世界はひとつだけど、ひとつじゃない。ひとりひとりの中に見えている“世界”があるんだなと実感しました。

── 『破戒』でも、登場人物ひとりひとりの考えがそれぞれの正論ですよね。⽮本悠⾺さんが演じた銀之助(悩める丑松を⽀える親友)を、「どう動くんだろう」「自分が銀之助だったらどうしたいだろう」と考えながら観ていました。(丑松と銀之助の)関係性、ナチュラルでしたよね?
⽮本悠⾺との(もともとの)関係性があったので、自然とゆだねるだけでよかった安心感がありました。
銀之助に対しては、どう出るかわからない部分もあるんですよね。これだけ信頼関係があっても、もしかしたら拒絶を示すかもしれないし。ただ、仮に受け入れられなかったとしても、丑松は銀之助の芯にある人間性に、全幅の信頼を置いているんだと思いました。
── キャスティングもみなさん絶妙で、登場するたびにそれぞれのシーンで化学反応を起こしていました。先輩方との共演で印象に残っていることはありますか?
もう全員! 印象が強い方々ばかりで、それぞれに助けられましたが、眞島秀和さん(被差別部落出⾝の思想家・猪⼦蓮太郎役)との関係性が一番大きかったです。もともと存じ上げていた方なので、ある程度のリラックスした状態で、シーンを作れました。

ご紹介したのはインタビューのほんの一部。20分以上の動画には、『破戒』の撮影秘話だけでなく、過去出演映画『Red』『東京リベンジャーズ』や、趣味のギターのこと、さらには最近みた“夢”の話まで、ここでしか聞けない貴重な話が満載です。
その全容は、ぜひ動画本編をご覧ください!
『破戒』
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