【動画インタビュー】気になる!あの映画の“ウラ話” by.映画パーソナリティ 伊藤さとり
Vol.30『ジョン・ウィック:コンセクエンス』チャド・スタエルスキ監督 「『続・夕陽のガンマン』のような3人のキャラクターを描きたいと思いました」
第30回
(左から)チャド・スタエルスキ監督、伊藤さとり
映画パーソナリティの伊藤さとりが注目する最新映画のキャスト、監督、スタッフ等にインタビューする、東映チャンネルのオリジナル番組「伊藤さとりのシネマの世界」。
10月のゲストは、現在公開中の映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』から、チャド・スタエルスキ監督が登場!
撮影ウラ話満載のインタビュー映像をお届けします。
キアヌ・リーヴス主演の人気アクションシリーズ第4弾

本作は、キアヌ・リーヴスが主演を務め、2015年の1作目『ジョン・ウィック』、2017年の『ジョン・ウィック:チャプター2』、2019年の『ジョン・ウィック:パラベラム』と、公開されるたびに前作の全世界興行収入を倍近く更新し続けてきたヒットシリーズの最新作。

数々の伝説で裏社会を震撼させてきた最強の殺し屋ジョン・ウィックが、遂に裏社会を支配する組織との決着に向けて動き始める。

ジョンを追い詰める盲目の達人ケインにドニー・イェン、日本の旧友シマヅに真田広之と、各国のリアルアクションのレジェンドが集結。監督は第一作から引き続きチャド・スタエルスキが続投し、パリ、ベルリン、ニューヨーク、そして大阪を舞台に、最先端アクションを生み出した。

裏社会の掟を破り、粛清の包囲網から生還した伝説の殺し屋、ジョン・ウィック。地下に身を潜めながら、全てを牛耳る組織:主席連合から自由になるために立ち上がった。
組織内での勢力拡大を狙う若き高官、グラモン侯爵は、これまで聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破、ジョンの旧友でもあった盲目の達人ケインを強引に引き入れ、ジョン・ウィック狩りに乗り出す。そんな中、日本の友人、シマヅの協力を求めてジョンが大阪のコンチネンタルホテルに現れ……。
チャド監督が影響を受けた映画監督とは?

── アクション映画ファンとしても最高傑作を作っていただいて感謝なんですが、特に日本のパートが出てくるところで、真田広之さんとドニー・イェンさんとキアヌ・リーヴスさんという三つ巴はどうやって生み出したのかが非常に気になっています。
チャド・スタエルスキ監督(以下、チャド監督) 僕もキアヌもアジアの映画が大好きでキアヌと真田さんは以前に共演して友人同士でした。実は前作『ジョン・ウィック:パラベラム』に真田さんは出演する予定だったんですがケガをしてしまったので、今回は絶対出演してもらおうとキアヌと言っていました。

僕は今回『続・夕陽のガンマン』のような3人のキャラクターを描きたいと思いました。善と悪に別れているわけではないが戦わなければいけない3人の旧友の物語です。その時にキアヌと戦わせるのに一番いいアクションの素晴らしい人物は誰かと考えたのですが、僕もキアヌもファンだった真田さんとドニー・イェンが浮かびました。
真田さんに連絡したらOKをもらえて、ドニーに「今回は真田さんとキアヌと戦えるよ」と言ったら即座にYESと言ってくれました。

── しかも大阪パートでドニー・イェンさんはブルース・リーのアクションスタイル、そして真田広之さんは刀と弓もありましたよね。このスタイルの作り方というのは日本のスタントチームと聞いているんですが、どうやって生み出していったんですか?
チャド監督 『ジョン・ウィック』を作る度にいろんな国からスタントを招聘しています。もちろん僕のチームのメインのスタントコーディネーターがひとりいますが、今回はフランス、ブルガリア、ドイツなどからも参加して日本からは川本耕史さんのチームが参加してくれました。
特に今作に関しては日本の味を出したかったので日本のスタントチームに参加してもらうことが重要でした。川本さんたちから伝統的な日本の弓、あるいは刀、脇差、空手といったものを提案していただきアクションを作っていきました。

── 『ジョン・ウィック』シリーズでチャド監督のアクションへの造詣が素晴らしいと思って大好きだったんですけど、相当たくさんいろんな国のアクション映画を観ていますよね? 何か影響されているものってあるんですか?
チャド監督 たくさんあります。時間が足りませんが……。小さい頃から日本のアニメと漫画に触れて育ってきているので僕の画角の作り方やビジュアルスタイルは日本的だと自負しています。
僕は『クロウ/飛翔伝説』でスタントの仕事を始めて『マトリックス』シリーズでウォシャウスキー姉妹と10年間仕事をしてジャッキー・チェンやジェット・リーなどの作品を手掛けたユエン・ウーピンのスタントチームとも仕事ができました。

ウォシャウスキー姉妹はスタッフにいろいろ教えてくれて現場からたくさんいい監督が生まれてきています。
衣装、色使い、アクションのディテールのこだわりや編集もさせてくれてビジュアルの美しさについて学んだりしました。また、僕は自分のアクションデザインチームを持っているのでいろんな監督と仕事ができて運が良かったと思います。
影響を受けているという意味では、セルジオ・レオーネ監督と黒澤昭監督のふたりが大好きです。あとはベルナルド・ベルトルッチ監督、チャン・イーモウ監督とウォン・カーウァイ監督からもスタイル的な影響を受けています。さらに日本のアニメ監督を足すとかなり長くなる気がします。

── 日本のお気に入りのアニメは何ですか?
チャド監督 『獣兵衛忍風帖』と『攻殻機動隊』です。
──東映作品でお気に入りはありますか?
チャド監督 一番好きな作品を選ぶのは難しいですが、『激突!殺人拳』は僕が初めて千葉真一さんを観た作品だったので特別です。『忍者武芸帖 百地三太夫』は真田さんが初主演を務めた作品なので特別です。僕は千葉さんと真田さんが大好きなので。
また、動画では今後仕事を一緒にしてみたいと思う俳優や撮ってみたい場所のほか、キアヌ・リーブスの魅力ついても語って頂きました。ぜひあわせてご覧ください。
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』
公開中
(R), TM & (C) 2023 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
データ
「伊藤さとりのシネマの世界 Vol.60」『ジョン・ウィック:コンセクエンス』放送日時
2023年10月6日(金)21時20分~21時30分
2023年10月30日(月)21時50分~22時00分
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