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【動画インタビュー】気になる!あの映画の“ウラ話” by.映画パーソナリティ 伊藤さとり

Vol.34『女優は泣かない』蓮佛美沙子「私は監督の分身を演じているつもりでやってました」

第34回

(左から)伊藤さとり、蓮佛美沙子

映画パーソナリティの伊藤さとりが注目する最新映画のキャスト、監督、スタッフ等にインタビューする、東映チャンネルのオリジナル番組「伊藤さとりのシネマの世界」。

12月のゲストは、現在公開中の映画『女優は泣かない』から、主演の蓮佛美沙子さんが登場!

撮影ウラ話満載のインタビュー映像をお届けします。

がけっぷちの女優と若手ディレクターが “自分の居場所”を見つけるまでの物語

『女優は泣かない』

CMプランナーであり、TVドラマ『賭けからはじまるサヨナラの恋』などを手がけた有働佳史監督が、地元の熊本を舞台に描く長編映画デビュー作。仕事を失った女優が、ドキュメンタリー撮影で10年ぶりに帰郷した小さな町で、家族の問題や才能の限界などの厳しい現実に直面しながらも、過ちやコンプレックスを乗り越え、やがて自分の居場所、ルーツを再発見するまでを描く。

監督の有働は、脚本完成に2年近くを費やし、2021年8月に一度クランクインするも、コロナ禍の影響で、2日目にして撮影中断。その後、1年3ヶ月を経て、2022年10月末に再クランクイン。企画立案から、完成まで6年と、まさに有働の「地元で映画を撮る」という執念が生み出した渾身の一作だ。

蓮佛美沙子がスキャンダルで女優の仕事を失った主人公・梨枝を演じ、『サマーフィルムにのって』の伊藤万里華が梨枝と衝突しながらもバディとして結束していく若手ディレクターの咲、『CHAIN チェイン』の上川周作が梨枝の同級生でタクシー運転手の拓郎を演じた。

『女優は泣かない』

スキャンダルで仕事を失った女優・安藤梨花(本名:園田梨枝)が10年ぶりに地元の田舎町に帰ってきた。理由は密着ドキュメンタリーの撮影のため。しかし、現場にやってきたのはテレビ局のバラエティ班AD・瀬野咲ただひとり。 全くソリが合わないふたりの前途多難な撮影がスタートする。

『女優は泣かない』

なるべくこっそりと撮影をしたい梨枝の気持ちとは裏腹に次々と現れる知人たち。やがて小さな町で噂が広まり、撮影のことを内緒で帰郷した梨枝の存在も家族の耳に入る。父・康夫と大喧嘩の末、町を飛び出した梨枝。その父は今、末期ガンで生死の境を彷徨っていた。父の病状を知りながら、父を避けていた梨枝に怒り心頭の家族。果たして、ドキュメンタリー撮影の行方は? そして、梨枝と康夫の確執は……。

「伊藤万理華さんは最高の相棒だったなって思います」

『女優は泣かない』

── めっちゃ面白かったです。でも、これ調べたら、2年前に撮影スタートして……。

蓮佛 そうです。1回目で……(コロナ禍の影響で撮影が中断)、クランクインを2回してますね。

── じゃあ、思い入れも結構あるんじゃないですか?

蓮佛 いや~、もう強いですし、今回、監督が監督と脚本、両方やられてるので。しかも監督にとって映画一本目なんですよ。なので、そういう背景も含めて、自分にとってすごく思い入れの強い作品ですね。

── 監督がCMとかテレビの方をやられてる方だから、ある意味、伊藤万理華さんのキャラクターがもしかして監督を投影しているっていう感じなんですかね?

蓮佛 いや、でもそれが……本を読んだ時に、どうやったらこんな物語が思いつくんだろうと思って監督に聞いてみたんですけど、どちらかというと私が演じた梨枝の方が監督の分身というか、家族に対しての思いであったりとか、夢に対しての向き合い方、不器用に進んでいく感じっていうのが僕と一緒なんですっておっしゃってて。なので、私は監督の分身を演じているつもりでやってました。

『女優は泣かない』

── 熊本が舞台じゃないですか。女優さんの役で、活躍していた女優さんがちょっとあることをきっかけに田舎に戻って。でも、田舎で自分のドキュメンタリーみたいなものを撮る企画なんですもんね。

蓮佛 そうです。そうです。

── それがね、やたらリアル(笑)。

蓮佛 嬉しい!

──田舎に行くとなおさら「ファンなんです!」とか「覚えてる?」とか、めっちゃそこがちょっとドキュメンタリーっぽく演出もされてて面白かったです。

蓮佛 嬉しいです。

『女優は泣かない』

── いや、でもどうだったんですか? だって自分が、今やってる職業の役っていうのをまた演じるっていうのは?

蓮佛 でも、同じ職業をやってるからって特段思ったことがあるかって言われると、正直あんまりなくって。前半コメディパートが多く、お芝居が下手っていう設定だったんですけど、その下手にも色々あるじゃないですか。その下手の種類をどこまでやっていいのかな?みたいな。

結構現場でスタッフさんが笑ってくださる方たちだったので、その笑いを確認しながら、「これじゃあ、もうちょっと言っていいかな」みたいな。なかなか女優役ってやれないし、また芝居が下手な設定っていうのもすごく遊び甲斐があって楽しかったので、なんかそういうやりがいはありましたね。

序盤がむしろその素の状態がふてぶてしいというか、態度が悪い。そのギャップが出せたら面白いのかなっていうところから、とにかく嘘臭い笑顔というか。駄菓子屋さんのシーンとかあるんですけど、「さぁここは!」みたいな(笑)。行ったこともない、見たこともない駄菓子屋を「懐かしい~!」みたいな。なんかその大げさにやればやるほど面白いのかなっていう感じでしたかね。あと、みんなが笑ってくれる現場の雰囲気に背中を押してもらってって感じでしたね。

『女優は泣かない』

── だからお話の中でその無茶苦茶なことを色々言う、なんとかドラマを撮りたいっていうディレクターの伊藤万理華さんの役もまたね。

蓮佛 万理華さん最高でしたよね。

── でも私、あのふたりの掛け合い、最高でしたよ。険悪なんだけど面白いの(笑)。

蓮佛 険悪なのに馬が合ってるみたいなね。すごく嬉しいです。それを目指してました。

── 初めてだったんですよね?

蓮佛 初めてです。

『女優は泣かない』

── どうでした?

蓮佛 ここ数年で一番興奮した出会いだったかもなっていうぐらい同じ役者として刺激を受けましたし。初めてお会いしたのが本読みだったんですけど、なんかものすごい安心して。この映画はもう大丈夫だって思って。たぶん性質的に真逆なのかな。絶対に私が真似できないものを持ってる役者さんっていう、正反対にいるところの方なのかなっていう印象がお芝居を見てて思って。

彼女の中でもしかしたら計算とか色々してるのかもしれないんですけど、そのポロっと出る仕草とか本能的な部分っていうのが本当に魅力的だから。これは私が同じようにやりたいって言っても絶対こうはならないっていう、本当に魅力に溢れた役者さんだなと思って。

だから、上川さんもそうですけど、この3人のシーンが多かったんですけど、もう最高に毎日楽しくて、特にやっぱり序盤の掛け合い、コメディとかが多い部分に関しては、ワンシーンワンシーン終わると「ああ、終わっちゃった」みたいな、「もうできないんだ」って思うぐらい、最高の相棒だったなって私は思ってます。

『女優は泣かない』

── このタイトルの“女優は泣かない”ってあるじゃないですか。自分の中で「女優は〇〇っ」ていうのはあるんですか?



また、動画では蓮佛さんの女優として心がけていること、そしてお気に入りの東映作品についても語って頂きました。ぜひあわせてご覧ください。


『女優は泣かない』
公開中
(C)2023「女優は泣かない」製作委員会

Vol.34『女優は泣かない』蓮佛美沙子

データ

「伊藤さとりのシネマの世界 Vol.62」『女優は泣かない』放送日時
2023年12月28日(木)12時50分~13時00分
詳細はこちら

東映チャンネル公式サイト
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