【動画インタビュー】気になる!あの映画の“ウラ話” by.映画パーソナリティ 伊藤さとり
Vol.42『不死身ラヴァーズ』佐藤寛太×松居大悟監督 主人公ふたりを魅力的に見せるための“こだわりの衣装”を語る
第42回
(左から)伊藤さとり、佐藤寛太、松居大悟監督
映画パーソナリティの伊藤さとりが注目する最新映画のキャスト、監督、スタッフ等にインタビューする、東映チャンネルのオリジナル番組「伊藤さとりのシネマの世界」。
4月のゲストは、5月10日(金)公開の映画『不死身ラヴァーズ』から、佐藤寛太さんと松居大悟監督が登場!
撮影ウラ話満載のインタビュー映像をお届けします。
10年越しに実現! 松居大悟監督が挑む渾身のラブストーリー
構想10 年、⻑きに渡り、「諦めることができなかった」と松居大悟監督を魅了した、高木ユーナ著の同名漫画を映画化したラブストーリー。両想いになると世界から消えてしまう運命にある男性と、彼を追いかけ続ける女性が何度も出会いと別れを繰り返す。
大河ドラマ『光る君へ』の見上愛が映画単独初主演を飾り、主人公が想いを寄せる相手を佐藤寛太が務める。共演は青木柚、大関れいか、平井珠生、前田敦子、神野三鈴ら。
長谷部りの(見上愛)が“運命の相手”と信じて追いかけるのは、両想いになった瞬間、この世界から忽然と消えてしてしまう甲野じゅん(佐藤寛太)。ふたりは人生の中で何度も出会い、その度にりのは「好き」と伝え、両想いになり、じゅんが“消える”という出来事を繰り返していく。それでも諦めないりののどこまでも真っすぐな「好き」が起こす奇跡の結末とは──。
佐藤寛太が見上愛の衣装で一番可愛いと思ったファッションは?
── 今までずっと松居大悟監督の作品を見続ける中でも、この作品は大好きなテイストがすっごいいっぱい詰まってるって思ったんです。
松居大悟監督(以下、松居) ありがとうございます。
── 監督は原作もすごいお好きで、10年の構想という話を伺いました。
松居 そうです。この漫画自体が2013年頃に連載していて、その時に僕が『アフロ田中』(2012年)でデビューさせてもらって、そこから自分発信で何か作品をやってみたいと思った最初の作品が『不死身ラヴァーズ』で。
その後開発していたんですけど、お金とか、キャスティングっていうのがうまくいかないまま10年ちょっと経って、ようやく仲間が見つかって出演者が見つかってっていうので、割と出会いと運と縁が叶った感じでどうにか実現できました。
── 私、『アフロ田中』が大好きなんです。
松居 デビュー作ですね(笑)。
── あの時、司会もさせていただきました。ちょっとそのテイストと、さらに進化したいろんなものが詰まってるっていう。でもそこに佐藤寛太さんが加わって、今回めちゃめちゃ色んなバージョンで登場しますが、最初脚本を読んだ時どう思われたんですか?
佐藤寛太(以下、佐藤) それこそ僕は『くれなずめ』(2021年)の脚本を初めて見た役者の子たちはどう思ったんだろうと思いながら、今回の『不死身ラヴァーズ』の脚本も読ませてもらいました。
でも、先に原作を読んでいたので、脳内補完はされてたんですけど、やっぱり脚本だけじゃ結構想像つかないことがいっぱいあったので、そこはもう現場に行ったらわかるのかなと思って、すごいワクワクしましたね。
── 今回の甲野君っていろんなファッションをするじゃないですか。自分的にはどの甲野君のキャラクターが面白かったんですか? 服装での言い方になるのかな?
佐藤 確かに。でも服装で言ったら、僕、結構陸上の服装が好きでしたけど(笑)。陸上競技を行うシーンがあって、陸上の専門トレーナーの方に初めて走り方を教わったんですよ。
もうみるみる足が速くなって。本当にすごいんですよ! 走り方ってやっぱりあるんですね。だから陸上の格好を着て、本番のトレイルを走るのはすごい楽しかったですね。
松居 靴とかもなんかこだわりというか……。
佐藤 全然違うんですよ! 薄くて平べったい靴があって、それで地面を蹴って走るともう本当に! なんで今までこれを知らなかったんだって思うくらい走り方が大きく変わるんですよ。
── まるで陸上の映画のようですね。
佐藤 本当に毎日走り込んで練習して、そのシーンは一瞬だったんですけれども。
松居 そうだし、途中から芝居をやってるけど、走り方気になりすぎちゃって、もう全然芝居のことが……(笑)。
佐藤 何を言っているんですか(笑) ! 芝居ファーストでした。
松居 走りのスピードを気にしだしたから(笑)。
佐藤 「遅い」とか言って監督が煽るから(笑)。
── この映画の好きなポイントのひとつに、いろんな衣装も楽しかったんですよね。
佐藤 そうですよね! 長谷部りの(見上愛)さんのね。
── ピンクのジャケットだったりとか。でも、甲野君だって私、クリーニング屋の衣装大好きですよ。
佐藤 ありがとうございます!
── ああいうのって原作の高木ユーナさんの世界観の中にも同じようなものってあったんですか?
松居 あります。まさに原作は本当に好きになって両想いになったら消えてしまうっていうエピソードが何個かあって。それで、映画の後半で描かれてるのは原作のその先を描いたっていう形で。
でもやっぱり、りのとじゅんっていうこのふたりを見つめる映画であることは間違いないから、このふたりが魅力的であるようにスタイリストとメイクさんと相談していて。
現実で考えると、ちょっと山に囲まれた街だったりするし、そんな服売ってないだろうってなるんですけど、そういうことは置いといて、ちょっとリアルからはみ出るけど可愛らしいとか生き生きしてるとかを大事にしました。
佐藤 可愛い。すごく可愛い。
松居 結構お花が映画のモチーフになっているので、りのがお花みたいに見えたらいいなとかは、スタイリストさんやメイクさんと話したりしてましたね。
── お花! 可愛い! 長谷部さんのどのファッションが一番可愛いかったですか?
佐藤 長谷部さんが家に迎えに来てくれるシーンがあるんですけど、(伊藤さとりさんの服を指差して)ちょうどこういう感じのカジュアルなのをよく着ていて、それが可愛いんですよね。
── 私もそうなんですよ! 私、実はそれをちょっと意識しているんですよ。私のすごい好みのファッションだったんです。
佐藤 風でちょっとなびいて、いい感じにサテンの生地が揺れるんですよね。
── あと、いちいち建物のところのカメラのアングルからカラフルな家とかも「なんだこの可愛い世界は!」って思いながら、大好きでしたよ。
佐藤 あれ、新幹線で見つけたんですよね?
松居 そうです。あれは東京から大阪行く時の東海道新幹線の右側見てるとある、平塚の「日向岡」っていうとこがあって、そこなんですよ。
新幹線で行く時にすっごいいいな、いつかロケで使いたいなって思って。だからすごいファンタジーなのに、あそこにいる人たちはみんな普通に暮らしていて、なんかそれが『不死身ラヴァーズ』の世界観に合ってるなって思いました。
── 私、勝手にカラコレ的にこう……。
佐藤 確かに! それぐらいカラフルですよね。夕陽に映えているし。
松居 そうなんですよ。
── 本当にその世界観も楽しかったんですけど、松居大悟監督作品っていうのは、やっぱりセリフが結構いいんですよ。本作は原作がありつつも、これは絶対松居さんのオリジナルだと思ったセリフを見つけたんですね。
「明日も健やかにね」っていうセリフ。
松居 これは僕が書き加えましたね。
佐藤 よくわかりましたね!
── 「夢で会えたら」とかいつもそういうのをね(笑)。作品の中で松居大悟監督のセリフを結構私チェックしているんですよ。ロマンチックなやつ。これすごくないですか?
佐藤 これ、すごいです!
松居 毎日会うんだけれども、もう明日会えなくなるんじゃないかみたいなことを決まり言葉でやりたいなっていうことを思って。なんかいいじゃないですか(笑)。
佐藤 そう。でも聞いたことないお別れのセリフだから「おっ!」てなるんですよね。
松居 「また明日ね!」とかじゃなくてね。
佐藤 あれは言われてすごい嬉しかったな。
また、おふたりのお気に入りの東映作品についても語って頂きました。ぜひあわせてご覧ください。
『不死身ラヴァーズ』
5月10日(金)公開
(C)高木ユーナ/講談社
データ
「伊藤さとりのシネマの世界 Vol.66」『不死身ラヴァーズ』放送日時
2024年4月10日(水)23時20分~23時30分
2024年4月18日(木)12時50分~13時00分
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