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【動画インタビュー】気になる!あの映画の“ウラ話” by.映画パーソナリティ 伊藤さとり

Vol.55『八犬伝』渡邊圭祐 八犬士の中で一番の“正統派”を演じる上で気をつけたこととは?

第55回

伊藤さとり、渡邊圭祐

映画パーソナリティ・伊藤さとりのYouTube番組「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」。

新作映画の紹介や、完成イベントの模様を交えながら、仲良しの映画人とゆる~い雰囲気の中でトークを繰り広げます。他ではなかなか聞き出せない、俳優・監督たちの本音とは?

今回は現在公開中の映画『八犬伝』から渡邊圭祐さんが登場。撮影秘話やプライベートについてなど、たっぷりとお話いただきました。

映画人たちの貴重な素顔をご堪能ください。

八犬伝の世界と馬琴の生きた世界が交錯するエンターテインメント

『八犬伝』

本作は、「南総里見八犬伝」の世界(“虚”)と、滝沢馬琴・葛飾北斎の世界(“実”)が交錯する、山田風太郎の同名小説を『ピンポン』や『鋼の錬金術師』シリーズの曽利文彦監督が映画化したファンタジー時代劇。江戸時代の人気作家・滝沢馬琴が友人の絵師・葛飾北斎に、呪いを解く運命に導かれた剣士たちの物語を語っていく。

“実”パートの滝沢馬琴に役所広司、葛飾北斎に内野聖陽、馬琴の息子・宗伯に磯村勇斗、宗伯の妻・お路に黒木 華、馬琴の妻・お百に寺島しのぶと日本映画界を代表する実力派が集結。さらには立川談春、中村獅童、尾上右近といった落語、歌舞伎界の顔が重要なキーパーソンとして登場する。

“虚”パートでは、八犬伝のすべての始まりとなる伏姫に土屋太鳳、里見家に呪いをかける闇を司る玉梓に栗山千明、8人の剣士に渡邊圭祐、鈴木仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平、さらに重要な役柄で河合優実と注目の俳優たちが出演している。

『八犬伝』

江戸時代の人気作家・滝沢馬琴は、友人で絵師の葛飾北斎に物語の構想を語り始める。里見家の呪いと戦うために集まった八犬士たちの物語に興味を持った北斎は、馬琴を訪ねるようになる。物語が佳境に近づいた頃、馬琴の目が見えなくなり始め、完成が危ぶまれ……。

現八(水上恒司)の登場シーンは「カッコよすぎてちょっと嫉妬しちゃいました」

『八犬伝』

── 私、小さい時『里見八犬伝』が好きで好きで。

渡邊圭祐(以下、渡邊) そうなんですか!

── そうなんですよ。だから『八犬伝』をまた映画化すると聞いてすごく楽しみだったんです。

渡邊 確かに。プレッシャーです。

── どんなとこに惹かれてこの作品に出演しようと思ったんですか?

渡邊 この業界にいたら、『八犬伝』って割と皆さんに馴染みがある作品、名前だと思うんです。もうそれだけで引き受けますよね。もちろん本を読んでっていうのもありますし、曽利監督と過去にご一緒させていただいたことがあるのもひとつの理由でした。

── 『鋼の錬金術師』?

渡邊 そうです。そこからの恩もあるのでぜひと。

── しかも『八犬伝』の中でも今回面白いのは、滝沢馬琴と葛飾北斎の物語を作るっていう話の中で、話の中から今度はその「八犬伝」の世界が描かれていく中に渡邊さんがいるっていう。

渡邊 台本を読んだとき、曽利監督がどう描いていくんだろうっていうのはすごく思っていたんです。面白かった!

── しかもVFXを駆使するシーンじゃないですか。

渡邊 そうですね。照明がすごく綺麗だったので、“実”から“虚”と分かれてはいるんですけど、“虚”に入った時のCGがすごくうまくフィットしてて見やすくて素敵だなって思いました。「曽利さん、さすがです」って感じです!

── 本当ですよ。

渡邊 「お疲れ様でした!」です。もう(笑)。

── 本当ですよ。『里見八犬伝』っていう前の薬師丸ひろ子さんの主演作も見直したんですよ。そうすると意外とお城とかやっぱりちょっと合わせてるかなっていうのもあって、その世界観もちょっと曽利さん意識しているのかなと思ってるんです。

渡邊 きっとしてるんじゃないでしょうか。もちろんリスペクトがあり、前作もあるっていうのを踏まえた上で作っていると思うので、そこはやっぱり踏襲しているところは結構あるんじゃないでしょうか。

『八犬伝』

── 犬塚信乃役は前は京本政樹さんがやってたんですね。

渡邊 そうなんです(笑)。

── 何ですかその笑いは?

渡邊 そこもまたプレッシャーでした。

──撮影に入る前に前の作品観たり、いろいろ本を読んだりとかしたんですか?

渡邊 そうですね。片っ端からというわけじゃないのですが、知り合いの方に舞台のDVDをお借りして観させてもらったりしました。

── また信乃さんかっこいいですからね。

渡邊 かっこいいんですよね。結局1番かっこいいんですよ。まっすぐだし。

── ねぇ。ファンタジーの世界での殺陣はどうでした?

渡邊 難しかったです。すごく楽しんでやれた殺陣の現場ではあったのですが、犬飼現八と1対1で戦うシーンもあったので。

斜めの台を用意して、そこでふたりでやり合うシーンがあったんですが、左に体重が行きすぎるとそのままグラっとブレちゃったりするので、そういう足の運びだったりとかは割と難しかったです。

『八犬伝』

── だから結構グリーンバッグが多かったってことですよね?

渡邊 グリーンバックも多かったのですが、お城の中はそのまま使っていたりして、セットやいろいろなところを使わせていただきました。

『八犬伝』

── 八犬士のメンバーも板垣李光人さんや水上恒司さんとかいましたけど、共演してみてどうでした? 

渡邊 おふたりとも久しぶりの共演になるのですが、頼もしかったです。あのふたりは特に八犬士の中でもカラーの強い八犬士なので。李光人君が演じた犬坂毛野という役も、登場のシーンは皆さんからしたら「キャーっ‼」てなるようなシーンからスタートして。 恒司君の現八に関しては……。

── 私、現八は水上恒司さんって最初わからなかったです。

渡邊 確かにそうですよね。

『八犬伝』

── こんなん(顔の周りがヒゲ)じゃないですか?

渡邊 前情報がなかったらわからないかもしれないですね。しかも登場のシーンもめちゃくちゃかっこいいんです。彼は投獄されているところから始まるので。

あの撮り方はちょっと嫉妬しました。あの映像を最初ちょっと見させてもらったのですが、カッコよすぎてちょっと嫉妬しちゃいました。

── 本人もめちゃめちゃ楽しそうでしたよね。

渡邊 楽しそうでしたね。

── 演技から分かるぐらいにね。

渡邊 監督から結構言われてました。「抑えめで」って(笑)。

── 逆にね(笑)。

渡邊 やりすぎちゃって(笑)。今回、ケレン味を出して欲しいっていうのは結構言われてたのですが、唯一抑えられてましたね。

『八犬伝』

── 信乃に関しては具体的に何か曽利さんに言われてたりしてたんですか?

渡邊 全体的にケレン味っていう話もありつつ、僕の中で真っすぐな信乃というキャラクターを作ろうとしていました。周りに現八などの色がある人がいる中でドシッと構えてるような真っすぐな熱いヤツがいたらいいなと僕は思っていたので、そういうところでの“居方”みたいなものやそういう時の立ち方みたいなものは監督からいろいろ言っていただきました。

── だってあのメンバーの中の1番の正統派っていうところだから。

渡邊 正統派ですね。

── 実世界の方には役所広司さんと内野聖陽さんとかがいて、だからそこのシーンってほぼ見れなかったわけじゃないですか。

渡邊 見てないです。

── 出来上がって見るみたいな?

渡邊 そうですね。皆さんと一緒のタイミングで見させてもらいました。

『八犬伝』

── あのおふたりはどうでした?

渡邊 すご過ぎますよね。きっと誰よりも楽しんでやってらっしゃった気がしたんです。ふたりのユーモアのある掛け合いというか、見ていてクスッと笑ってしまうようなシーンがすごく多かったので。

最後だけ役所さんと一緒のシーンがあるのですが、そのシーンの役所さんは声を録ってないからっていうことをいいことにずっとふざけてくださるんですよ(笑)。僕ら8人に対してクイズを出してきて。

── なんだって?

渡邊 その解答について「何なんですかね?」みたいな感じで僕ら笑顔で言うんですが、「何なんですかね?」「何だと思う?」みたいなことを芝居をしながら会話をしてて、答えがわからなくて「はい、カット!」となった後に「答え何ですか?」って聞くとめちゃくちゃくだらないことが答えになってるんですよ(笑)。

すごくチャーミングな方だなと。多分それは僕らとの距離感もそうだし、そのシーンにおいての必要なものっていうのが分かった上でのそういう行動だと思います。

── でもクイズ出すってすごくないですか⁉

渡邊 初めての経験だったので、すごく助けられました。和気藹々とそのシーンを撮ることができたので。

『八犬伝』

── 私、役所さん大好きなんですよ。本当に大好きで昔からずっとお会いしてるんですけど、カンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を獲っても全然変わらないというか(笑)。

渡邊 そうなんですね。

── 内野さんも面白い方で。

渡邊 面白い方ですよね。

── あっちの実世界の現場も八犬士の現場の皆さんも面白かっただろうなと思いながら楽しんで観てました。

渡邊 楽しかったです。(実世界の現場を)見に行けばよかったなって本当に思いました。

── でも、撮影のセットも全然違うから。

渡邊 そうですね。場所も違いましたし、ちょっと遠かったりとかもしました。

── だけどこの作品ってすごい歴史が好きな人も楽しめるじゃないですか。

渡邊 そうですね。

そのほか、動画では渡邊さんの学生時代に得意だった教科のお話やおすすめ映画などについても語っていただきました。続きはぜひ動画全編でご覧下さい!



『八犬伝』
全国劇場にて公開中

ヘアメイク:荒木美穂 Miho Araki
スタイリスト:九(Yolken)

ジャケット/¥81,000- /KOH’S LICK CURRO /KOH’S LICK CURRO
パンツ/¥49,000- /KOH’S LICK CURRO /KOH’S LICK CURRO
シャツ/¥4,950- /Casper John /Sian PR
その他スタイリスト私物



渡邊圭祐インタビュー『八犬伝』

データ

YouTubeチャンネル「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」
https://www.youtube.com/channel/UCVYlon8lP0rOJoFamEjsklA