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BOYSぴあ FUTURE 第8回 中川翼

中川翼「見てほしいのは、甘酸っぱい恋をしている姿」

全1回

特集

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眩しい。役や出演作について生き生きと語る役者の姿は、総じてキラキラと輝いているもの。

あの不朽の名作『耳をすませば』の実写版において、もはや伝説的キャラである天沢聖司の中学生時代を演じた中川翼も、例外ではない。

10年後の天沢聖司を演じた松坂桃李の存在もプレッシャーになったはずだ。しかし、いざ対面した彼には16歳とは思えない落ち着き、そして瑞々しさが溢れていた。

今を生きることに集中した。

── あの天沢聖司を演じると知ったときの、率直な気持ちを教えてください。

とっても嬉しかったです!『耳をすませば』の天沢聖司を演じられるのは、役者としても貴重な経験。僕自身の成長にも繋がると感じました。実写映画を撮影すると聞いたときは、どんな役でもいいから関わりたいと思ったんです。天沢聖司役でそれが叶うなんて、本当に嬉しかったですね。

── まったくプレッシャーはなかったですか?

皆さんにとっての”憧れの王子様”を演じるのは、すごくプレッシャーがありました。映画『僕だけがいない街』(2016)でもご一緒した平川雄一朗監督からも、「天沢聖司の中学生時代は、翼にかかってるからな」と言われて。撮影に入る前のリハーサルでは毎日がプレッシャーとの戦いでした。

── 今回の『耳をすませば』実写版は、雫と聖司が大人になった10年後も描かれます。中川さんが演じた中学生時代の役は、橋渡しとしても重要な役ですよね。

10年後の聖司を想像するよりも、中学生である今の聖司を生きようと思いながら演じました。原作でもアニメでも描かれているように、中学生の天沢聖司が、夢を持って生きる姿を演じたいと思っていたんです。なので、大人になった10年後の聖司は意識しすぎないようにしました。

── あくまで中学生の聖司を演じることに集中されたんですね。

10年後の聖司である松坂桃李さんに寄せようとするんじゃなく、中学生である聖司が考えていること、動き方や姿勢……とにかく”性格の表し方”を研究しましたね。平川監督からも「天沢聖司になれ」と言われ、聖司だったらこうするよ、とたくさんアドバイスをもらいました。

平川監督は父親のような存在

── 先ほどのお話にもありましたが、平川監督とは『僕だけがいない街』や『わたしを離さないで』(2016)でもご一緒されていますね。

僕のデビュー作品である『僕だけがいない街』では、夏休みのあいだほぼ毎日稽古だったんです。平川監督には、鍛え上げてもらいました。

『わたしを離さないで』でも、平川監督が来たら突然、台本の読み合わせが始まったりして。当時は平川監督に対して怖い印象しかなくて、ギャン泣きしてた記憶があります(笑)。泣くシーンじゃないのに、あまりにもオーラが怖くて……。

でも、僕のことを考えてくれているんだなって、所々で感じられる場面が多かったんです。1日泊まりで撮影だった日、僕の母や当時の共演者も含め、5人でドライブに連れていってもらったこともあって。まるで父親のように感じていました。

いま思うと、すごく貴重な経験だったと思います。あの時間があったからこそ、ここに立っていられる。指導していただけるありがたさを、強く感じています。

── そんな平川監督の元で演じる聖司、どんなシーンが一番難しく感じましたか?

難しいというより苦労したのは、展望台まで自転車で二人乗りするシーンです。中学生時代の雫を演じた安原琉那さんを後ろに乗せていて。周りのスタッフさんから「絶対に落とすなよ!」ってプレッシャーをかけられてました(笑)。

一生懸命に漕いだんですけど、途中までしか登れなくて……。平川監督からは「松坂桃李は一番上まで登ってたけどね」と言われて、悔しかったです(笑)。

聖司との共通点は「ツンデレなところ」

── 天沢聖司を演じていて、自分との共通点は見つかりましたか?

演じているあいだに思ったのは、見えないところで努力するところ、あまり表に本音を出さないツンデレなところが似ているかな、と。好きな人の前では強がっちゃったり、共感する点が多かったです。自分が思ってることとは反対なことを言っちゃって、まずい結果になるところまで似ています(笑)。

── 実際に作品を見させてもらって、中川さんと松坂桃李さんの雰囲気がとてもよく似ているな、と感じました。

ありがとうございます! ほかの方からもそう言われることが多くて、嬉しいです。僕自身「自分の思う聖司と松坂さんの思う聖司が重なったのかな?」と感じていました。

松坂さんのように、チェロの演奏も上手く表現したかったんですが、なかなか大変で……。弓を持つ手や、腕の使い方が習得できなくて、けっこう時間がかかっちゃいました。

── 松坂さんと、お互いの天沢聖司に対するイメージについて、話すことはありましたか?

緊張してしまって、直接お話しすることは少なかったです。松坂さんから「(10年後の雫を演じた)清野さんがゲーム上手いから、後でやろうよ!」と声をかけてくださったくらい。結局、時間がなくてできなかったんですけど、今度はやりたいです。

人が恋をしている姿を見てほしい

── 音楽や美術、思わず目を引かれるポイントがたくさんある映画です。中川さんにとって、一番思い入れがあるシーンを教えてください。

クランクアップでもあった、雨の中で傘を差しているシーンのことをよく覚えています。雨を降らせる撮影って、初めてだったんです。全身がずぶ濡れの状態で、みんなでクランクアップの記念写真を撮ったのが印象的でした。

原作とアニメを忠実に再現しているセットも、素敵なんですよね。雫が迷い込む地球屋のなかなんて、まるで作品に入り込んだようで。

それに作中歌や主題歌も素晴らしいです。言語を超えた、音楽でしか伝えられない感動を、ぜひ楽しんでもらいたいです。二人の聖司ががチェロを弾いている姿にも、注目してください。

── 『耳をすませば』ファンの方へ、メッセージをお願いします。

原作やアニメと比較するよりは、純粋に実写版『耳をすませば』で描かれる、中学生の甘酸っぱい姿を見てほしいなと思います。10年後、大人になった雫と聖司の遠距離恋愛もそうだし、人が恋をする姿を見ていただきたいです。

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撮影/友野雄、取材・文 北村有