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WurtS/PIA SONAR MUSIC FRIDAYインタビュー

新人ながら総ストリーミング再生回数は2億回を突破! この先の展開が待ち遠しいWurtSインタビュー

特集連載

第66回

WurtS 1129 LIVE PHOTO

櫻井海音が最新のリリース楽曲からライブイベントまで、“いま聴くべき音楽”を厳選して紹介するJ-WAVE『PIA SONAR MUSIC FRIDAY』から、番組連動インタビューを掲載。

今回登場するのは、ソロアーティスト・WurtS(ワーツ)。作詞・作曲・アレンジといった音楽制作だけにとどまらず、アートワークや映像に至るまでのすべてをセルフ・プロデュースする、ネクストブレイク最右翼に位置している注目株だ。2021年に本格的な活動をスタートさせた新人ながら、総ストリーミング再生回数は2億回を突破。11月16日にリリースしたNew EP『MOONRAKER』はまだほんの序章に過ぎないと本人自らが予告するように、ここから先の展開がすでに待ち遠しい。今回初登場となるWurtSに、ここまでのストーリーを語ってもらった。

映像の中で音楽を見せていくということがWurtSのブランドを作るということ

── 2021年の終わり頃から活動を開始されたということですけど、コロナの影響というのはどんな形でありましたか?

逆に言うとそれが活動を始めるきっかけになったというか。そもそも留学をしてマーケティングやエンタテインメントを学ぼうと思っていたんです。でもそれがコロナになって海外に行けなくなってしまったので、だったら自分でやってみようかなということで始めたのがWurtSなんです。

── どうして音楽だったんでしょうか?

自分の中で何も武器がないなって自覚していて、その中で唯一音楽を趣味でやっていたということもあって、そのまま音楽を突き詰めてみようという感じでした。

── どういう形で音楽をされていたんですか?

基本的には独学で、自宅でDTMを使って音楽制作をしていました。

── 先ほどおっしゃった、マーケティングというのは音楽と関係しているのですか?

いえ、それは純粋にマーケティングというものを学びたかったっていうことで、音楽とは関係なかったです。

── 2021年1月に「分かってないよ」のサビの部分のみをTikTokにアップしたところ、いきなりバズりました。そこに天性のマーケティング勘みたいなものを感じるのですが(笑)、これは狙った部分というのはあったんですか?

TikTokというものを使って、どういうふうに多くの人に知ってもらえるか、というのはある程度戦略を練ったというか、自分なりに考えてやってみたというのはありますね。TikTokで話題になりやすい音楽というのが、割合繰り返しで耳馴染みの良いメロディを持つものという傾向があるなと思ったので、「分かってないよ」という楽曲はまさにそういう曲だし、広がる要素は十分にあるんじゃないかと予測しました。

分かってないよ

── すごい(笑)。一方で、映像もご自身でプロデュースされていますよね。音楽だけではなくカルチャー全般に対しての興味があるというのが伝わってきますが、特に音楽と映像は離れがたいものとしてご自身の中にありますか?

海外のカルチャーにすごく影響を受けたんですけど、映像の中で音楽を見せていくということがWurtSのブランドを作るということなのかなと思って両方をがんばっている感じですね。映像から音楽を作って、その音楽からまた映像に戻す、みたいな作業が僕にとっての音楽制作であり映像制作なんですよね。

── なるほど。まず映像のイメージからなんですね。

はい。逆に音楽から何かが生まれることはないですね。何かしら映像があって、そのリファレンス──というとマーケティングみたいですが(笑)。──そこから音楽が立ち上がっていくという感じですね。

── 映像はどういうクリエイティブの仕方をしているのですか?

初期の頃は僕のイメージを伝えて監督さんと一緒に作っていくという感じが多かったんです。最近はもう一段上がって、脚本を書くところから監督さんとやっていくんですけど、最終的に撮った映像のデータを一度いただいて、こちらで編集をしてある程度のイメージを作って、それに沿って仕上げてもらうというところまで携わっていますね。

── 音楽は完全にひとりの作業なんですか?

昨年まではひとりでやっていて、今年からアレンジャーさんと共同で作るようになりました。

── アレンジャーさんとやることによってご自身の音楽にプラスされたものは何ですか?

音楽を本格的に始めた時から、自分にはできるものとできないものがあるというのがわかっていたので。アレンジャーさんは僕のできない部分を補ってくれますし、今の流行りのサウンド感とかアプローチを教えていただけるということがとても大きいですね。もともと趣味で作っていた時は、いわゆる邦楽ではなかったんですよ。ずっと洋楽の作り方を独学で学んでいたんです。なので、僕の知っている日本のポップソングというのは、母や姉から聞いて知ったものばかりで、今のサウンド感とはまた違うんですよね。

EP『MOONRAKER』は、布石のEPって呼んでいます

── 今、活動を始めて2年ほどですが、当初ご自身が描いていたイメージと比べて、想像以上の地点にいますか?

そうですね、想像以上だと思います。もともとWurtSを始める前にデモみたいな作品集を出したんです。それが『資本主義の椅子』(2020年11月)というものなんですけど、それはまだまだ音楽をやっていくっていう自覚がなくて、それで2021年になってから本格的に音楽をやっていこうと決意して、今年出している楽曲をイメージして作っていたんですよ。でもその前にWurtSというものをみんなに知ってもらうためのものが必要だなと思って、去年リリースした楽曲を作ったんです。なので、リリースした順番と、僕の描いていたイメージの流れが前後してしまうんですけど。

── 『スターウォーズ』シリーズ的な展開ですね。

確かに(笑)。だから去年に関してはわりと行き当たりばったりな部分もあったんですけど、今年はやりたいことを着々とやっているという感じです。

── じゃあ最初から自分のやりたい音楽が明確に見えていたわけですね。

アルバムはいつまでに何枚でこんな感じの楽曲で……みたいに結構先のイメージまで決めていて、そこに向けてどんどん具体化させて行っているのがWurtSの活動ですね。

── とすると、最新EPの『MOONRAKER』もすでにご自身の中では予告されていた作品なわけですね。

EPの最後に収録されているタイトル曲の「MOONRAKER」は1年前からずっとあったんですけど、でもなかなか納得できる形のものができなくて1年かかったっていう曲で、でもそのほかの楽曲に関しては、タイアップの関係で今年書いたものもありますけど、自分の中ではすでに存在していた楽曲ばかりですね。

MOONRAKER (Music Video)

── 「MOONRAKER」がなかなかできなかった理由は何ですか?

一番は単純に自分の技量の問題です。ガッツリとブラス隊が関わっている楽曲というのを作ったことがなかったので。僕がやってしまうと打ち込み感というか、ブラスの良さを最大限引き出せないということがあったので、そういう技術的な面をアレンジャーさんに補っていただいて完成させることができました。

── アレンジャーさんと同じ土俵でやるために自分の技量を上げておかなければいけないという面もありますよね。

それもありますね。

── そのために──つまり「MOONRAKER」を完成させるために──何を意識して他の曲作りをされたんでしょうか?

昨年出した楽曲に関しては、良くも悪くもなんですけど、ちょっと淡白な部分があったなと思っていて。けれど僕が目指している音楽というのは、もっといろいろな音が混ざり合ったようなものなんですよね。ただ、そこにいきなり踏み込んでしまうと、もしかしたら今までWurtSを聴いてくれた人が離れてしまうかもしれないし、だから目指すべき地点は見えているんだけど、そこに向けて順を追って複雑化させていかなければいけないなというふうなことを意識してやっていました。

── ああ、なるほど。WurtS自体が壮大なストーリーになっているんですね。だからいきなり結論に飛ぶわけにはいかないと。

そうなんですよ。自分では先のイメージがすごく鮮やかにあるんですけど、それを見せるためにはここは我慢しなきゃいけない時期だなっていうのも自分でわかっていますし、さらに先のイメージを具体化させるためにはもっと売れなきゃいけないとかっていうことも必要になるんですよね。

── とすると今は?

我慢の時期というか、修行の期間だと思っています。

── 本当に『スターウォーズ』の話をしているみたいだ(笑)。その先が気になって仕方がない。

この先は本当に凄いんですよ(笑)。

── じゃあこのEP『MOONRAKER』は本当に始まりに過ぎないんですね。

布石のEPって呼んでいます。

WurtS自体は形のないものだと思っていて、中の人とWurtSは別なんですよね

── すでに印象的なタイアップをいくつかやっていますが、タイアップで楽曲を作るにあたってのやりにくさ、みたいなものはないんですか? やっぱり元々のストーリーをイメージされているから、そこはどうなんだろうというのが少し気になりました。

やりにくさはないですね。むしろ、いいチャレンジというか、今年に関しては、未来とかSFというのを大きなテーマにしてすべての楽曲を書いていこうと決めて、それがその先のアルバムにもつながっていく布石になるようにしているんですけど、タイアップのお話をいただいてもその大きなテーマからは外れないように、というのは自分の中で守ってきたものとしてありますね。どんなタイアップであっても自分のテーマにきちんと沿って曲ができて、そこを見せられたら、ひとつのステップアップができるのかなと思いながら取り組みました。

── その大きなテーマである、未来・SF感というのはどのようなものとしてあるんですか?

もともとSFっていうものをWurtSの中心的な世界観としていきたいというのはあって、去年は先ほども言ったように、まずはWurtSを知ってもらうための期間ということでできなかったんですけど、今年は最大限やっていこうということで音楽だけでなく映像も含めて全てのクリエイティブがそこに向かっています。では、WurtSにおける未来・SF感というのはなんなのかと言うと、聴いたことのない新しい音楽・観たことのない新しい映像、ということを置き換えたものと理解していただくのが一番わかりやすいかもしれません。そういうものの一環として、今年は映像でシリーズ企画をやったりしています。

── 去年12月に行ったオンラインライブから今年リリースされた作品の映像がシリーズとして同じストーリーの上にありますよね。

まだまだリスナーの方には全部を理解していただけてないかもなって思いながら、この先でWurtSはこういうことがしたかったのかって思ってもらえたらいいなと思います。

── EP『MOONRAKER』の2曲目に収録されている「コズミック」の歌詞には世の中や時代といったものに対する独特の批評眼のようなものを感じるのですが、音楽で訴えたいものというのはありますか?

コズミック

WurtSは社会に対して順応していこうよっていうメッセージをいつも入れていて、そこがSFというテーマにもつながってくるんですけど、要するに新しいものに対して反発するんじゃなくて受け入れていこうっていう精神性を大切にしているんですよね。「コズミック」の中では仮想現実や戦争というものが直接的ではありませんが出てきて、そういうものに対して批判するだけじゃないアプローチをしていこうっていう立場で創作をしています。

── その姿勢こそが新しい批評的スタイルかもしれないですね。

むしろ尖っているのかもしれない(笑)。

── あと、WurtSさんの歌唱についてお聞きしたいのですが、極力感情を排した歌い方というか、ぶっきら棒に見えて、何事にも流されない芯の強さのようなものを感じるんですよね。歌い方に関して、何か意識していることはありますか?

もともとUKロックが好きで、特有のダウナーな感じに憧れは持っていて、でも自分にできるかどうかはわからなかったんですよね。でもいざ自分が歌ってみると意外と投げやり感というかダウナー感があるなということに気づいたんですよ。そこを突き詰めていくことがWurtSとしてのブランドにもなるのかなっていうところで、どうしたらもっとカッコよく歌えるのかなって、あえて喉を潰してみたりもして(笑)、そういう感じで試行錯誤を繰り返して分析しながらやっています。

── EPの最後に収録されている「MOONRAKER」について。先ほども1年越しでようやく完成したというお話がありましたけど、そもそもどういうきっかけから生まれた曲なんでしょうか?

『007 ムーンレイカー』がすごい好きで、その映画が生まれて初めて最初から最後まで面白いと思って観られた映画だったんですよ。そういうこともあって、思い入れの強い作品だったので、“MOONRAKER”というタイトルの曲を作りたいなというのがそもそものきっかけですね。ただ、実際の映画みたいにアクション的なものではなくて、もっと楽しいものにしたいなというイメージがあって、言葉を調べていくと、大型船の一番大きな帆のことだったりして、そこからどんどん連想してイメージを膨らませていったらラブソングになりました。

── サウンドがリッチですよね。ダンスミュージックの中でもソウル寄りというか。このアプローチも新しいWurtSさんを感じられるものになっていますよね。

そうですね。だからこれをできる技量が足りなくて時間がかかったということなんですけど、この曲ができたら2022年はもうOKにしようっていうくらいの気持ちで作りました。

── 出来上がりはいかがでしたか?

僕がイメージしていたものも、もちろん方向性としては同じだったんですけど、そこにアレンジャーさんやいろんな方を巻き込めたことで最終的にデモと比べても進化したものになりました。

── 最後に収録されている楽曲なんですけど、ここから始まっていく感じがすごくあるんですよね。

来年に向けての第一歩というか、さらなるステップアップをするためにも「MOONRAKER」は絶対に出したい曲でした。

── さらにその先のストーリーが気になりますが、まずは今、ご自身が目指すアーティスト像としてはどんなものですか?

長期的にWurtSをとらえるとすごく複雑になってしまいそうなんですけど、WurtS自体は形のないものだと思っていて、中の人とWurtSは別なんですよね。最終的にWurtSは人間じゃなくてどんどんデジタル化していった方が面白いんじゃないかとか。で、そこにさらにSFというテーマが合わさって、あ、WurtSってそういうことだったんだって驚いてほしいしっていうのがありますね。

Text:谷岡正浩

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リリース情報

WurtS EP『MOONRAKER』
11月16日(水) リリース
●初回生産限定盤(CD+Blu-ray / デジパック仕様):5,280円(税込)
●通常盤(CD):2,200円(税込)
【CD収録内容】
※全形態共通
M1. Talking Box(Dirty Pop Remix)
M2. コズミック
M3. SWAM
M4. ふたり計画
M5. SPACESHIP M6. MOONRAKER
【Blu-ray収録内容】※
初回生産限定盤のみ / Blu-rayプレイパス対応
■『W's LIVE 2022』at Spotify O-EAST
・ふたり計画
・Talking Box(Dirty Pop Remix)
・BOY MEETS GIRL
・僕の個人主義
・分かってないよ
・SPACESHIP
・NERVEs
・ブルーベリーハニー
・オブリビエイト
・魔法のスープ
・SIREN
・-Encore-
・リトルダンサー feat. Ito(PEOPLE 1)
・地底人

ライブ情報

WurtS LIVEHOUSE TOUR Ⅰ

3月24日(金)金沢 EIGHT HALL
3月26日(日)高松 MONSTER
3月28日(火)広島 CLUB QUATTRO
3月29日(水)福岡 BEAT STATION
4月7日(金)仙台 Rensa
4月9日(日)札幌 ペニーレーン24
6月12日(月)名古屋 CLUB QUATTRO
6月13日(火)名古屋 CLUB QUATTRO
6月26日(月)心斎橋 BIGCAT
6月27日(火)心斎橋 BIGCAT
7月5日(水)恵比寿 LIQUIDROOM
7月6日(木)恵比寿 LIQUIDROOM

■チケット代:
全自由 4,500円(税込) ・各公演別途ドリンク代必要

プロフィール

WurtS(ワーツ)
2021年本格始動。作詞・作曲・アレンジ、アートワークや映像に至るまですべてをセルフプロデュースする、21世紀生まれのソロアーティスト。その楽曲は、ダンスミュージックを軸に、ロック、ヒップホップ、ソウル等、ジャンルの垣根を超えた独自のポップミュージックとして日々変貌を遂げている。

関連リンク

OFFICIAL HP:https://www.universal-music.co.jp/wurts/
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Instagram:https://www.instagram.com/wurts2021/
Twitter:https://twitter.com/wurts2021
YouTube:https://www.youtube.com/c/WurtS2021

番組概要

放送局:J-WAVE(81.3FM)
番組名:PIA SONAR MUSIC FRIDAY
ナビゲーター:櫻井海音
放送日時:毎週金曜 22:30~23:00
番組HP:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarfriday/
番組twitter:https://twitter.com/SONAR_MUSIC_813
ハッシュタグ:#sonar813
番組LINEアカウント:http://lin.ee/H8QXCjW