小林エリカ『光の子ども 3』刊行記念展
19/9/12(木)~19/11/17(日)
NADiff Gallery
目に見えない物をリサーチに基づいた史実と、フィクションによる創造力によって描き出し、マンガ、小説、映像作品など、幅広い表現方法で作品を発表しているアーティスト・小林エリカの展覧会を開催する。本展は、マンガ作品『光のこども3』の刊行を記念した小展示と、新作アートワークによるギャラリーでの展示の2期構成となっている。
この度刊行される『光の子ども 3』は、マリ・キュリーが名づけた〈放射能〉にまつわる120余年の史実を主題にしたマンガ作品の第3巻である。〈放射能〉を見ることができる主人公「光」が、マリ・キュリーの〈放射能〉発見から、第二次世界大戦における原子爆弾の登場、福島第一原子力発電所事故までの時空を移動し、変えることのできない過去に向き合い、現在と未来を見つめていく。歴史を捉えなおし、いまを生きる私たちとつながる物語として描いた本作は、作家のライフワークのひとつといえる。本シリーズは、『光のこども3』で第一部完結となり、今回の小展示では第一部完結を記念して『光のこども3』にまつわる映像と原画を展示する。
後期NADiff Galleryにて開催されるProject UNDARK(Phew+小林エリカ)「Radium Girls」展では、ミュージシャンのPhewと小林エリカによるCDアルバム「ラジウム・ガールズ2011」を主軸に、新作のアートワークを加えたインスタレーション作品を発表する。「光の子ども」の物語とも交差する「Radium Girls」を展覧会のテーマにすることで、小林エリカのアーティストとしての幅広い活動に着目する。